【ニュース】《IBC2010レポート》フジノン 最新レンズをラインアップ 自動追尾機構を参考展示
2010.9.24 UP
フジノン(富士フイルム)は、ENG用レンズ、3D撮影用レンズに加えて、PF(プレシジョンフォーカス=カメラマン主導のAFの同社呼称)自動追尾機構、ワイヤレスレンズコントロール機構を参考出品した。
同社は、放送用の自動焦点機構を持ったPFレンズを開発、製品化している。PFレンズでは、ピントを合わせたい範囲を画面中で指定できることを特徴の一つとしている。今回、参考出品された自動追尾機構は、顔検出機能により指定した被写体(出演者)が移動しても、合焦動作を連続して行うものである。
操作は、画面中で追尾対象とする顔を選ぶのみでよく、カメラマンは画面から目を離すことなく片手で操作可能である。デモでは、おおむね良好に追尾したが、被写体前を別の人物が横切った際に追尾切れを起こすことがあった。
説明員によれば「現在の自動追尾機構の限界を理解した上で購入する顧客に対しては、即座に出荷可能」とのことであり、商品化に近い状態にある。「対談番組など、何人もの人物が並ぶ番組での利用が見込まれる」(説明員)とのことであった。
ワイヤレスコントロール機構は、ズーム、フォーカスなどを無線により遠隔操作するものである。クレーンカメラなどのケーブルを削減し、より自由な動きの実現を目指した。使用無線方式は「ブルートゥースではない」(説明員)とのことであり、混信、誤動作に対しては細心の注意が払われている。今後、市場の反応を見て開発を進めていくという。