ポータブルコーデックを展示する 松田通商株式会社
2008.11.20 UP
放送のデジタル化、IP化にともなって、どんどん新しい製品が登場し、音声伝送装置も数年前からIP化が始まっている。今年のInter BEEの会場でも、あちらこちらのブースで新製品を見かけた。
昨年のInter BEEでもIPコーデックは様々なメーカーから様々な機種が展示されていたが、今年は、去年よりもコンパクトなものが目についた。そんな中のひとつが、松田通商株式会社のブースで見かけたMAYAH(マヤ)というドイツのメーカーのポータブルコーデックだ。
「FLASH MAN Ⅱ」というポータブルコーデックは、大きさ200mm×150mm程度のコンパクトサイズで、当然持ち運びを考えた製品。
LAN環境の整っている場所であれば、どこからでもIP網を使って音声伝送ができる。コンパクトな本体ながらMIC INが一つ、LINE INが一つあるため、ミキサーを介さずに本体に直接マイクを繋いでレポートをしたりすることも可能だ。ワイヤレスLANにも対応しているそうなので、取材現場にたくさんの機材を持ち込む必要もなく、レポーターが一人で行けるので、かなり小回りのきく取材、放送ができそうだ。さらにSDカードのスロットがついており、そのままレコーダーとしても使える。デザインもシンプルでいて、頑丈そうなイメージだった。
この「FLASH MAN Ⅱ」の上級機に「SPORTY」という機種もあった。
サイズはひとまわり大きくなるが、それでも十分持ち運び可能な大きさだ。
こちらIPはもちろん、既存のISDNにも対応している。加えて3Gケータイに対応しているので、外でのレポートにも便利だ。MIC入力、LINE入力も2系統ずつとなり、使い勝手はさらによくなる。
どちらも製品が日本に着いてまだ1週間という製品だ。IPコーデックは、回線コストが安いという利点もありこれからの主流になりそうだ。
コーデックのウィークポイントにディレイが挙げられるが、現在では様々なタイプのコーデックが登場し、超低遅延のものもでてきている。
IP網がどんどん広がり、携帯電話のようにどこでも使えて、質もよくなってくると、大きなアンテナを積んだラジオ中継車は必要なくなる気がした。
【Inter BEEニュースセンター】
◎写真
松田通商株式会社のブース概観。同社はホール2と7に出展