【ニュース】岡山ネットワーク(oniビジョン)が制作設備を一新 ファイルベース運用、バーチャルセットも導入
2010.8.27 UP
山陽新聞グループのCATV事業者である岡山ネットワーク(愛称=oniビジョン、岡山市北区)は、制作設備を完全なファイルベース運用に刷新し、7月1日から自主放送をHD化した。バーチャルセットも導入し、自社番組制作で使用するほか、地上波テレビ局や地元企業のCM制作など、受注制作も視野に入れた展開を図る。バーチャルセットの制作受注が実現すれば、CATVとしては全国的にも珍しい事例となる。
同社は、CATVとしては多い約20の自主番組を持つ。今年4月には、一般市民が出演できる「ふるさとドラマ」シリーズを制作・放送開始するなど、個性的な取り組みを見せている。今回、1億7300万円を設備投資し、かねてより進めてきた取材から編集、送出までの一連のファイルベース放送・番組制作ワークフローおよびバーチャルスタジオを完成させ、自主放送番組の制作にさらに力を注ぐ。
ファイルベースシステムは、朋栄製メディアマネジメントシステム「メディアコンシェルジュ」(以下、MCG)を中心に構築。システム設計・施工は朋栄が担当した。
MCG導入により、送出素材登録やアーカイブ、V(ビデオ)素材送出などの素材一元管理が実現。送出素材登録は、ノンリニア編集機で完パケされた素材をXDCAM形式でエクスポートすると同時に、MCGから発番された番組枠に登録することが可能。発番の際、APC(番組自動送出システム)素材リストと素材管理システムの双方に素材枠が作成される。
現在、スタジオは自社の番組制作利用が中心だが、地域CM制作でも利用案件が発生したという。グループの地上波放送局「テレビせとうち」が使用した実績もあり、今後の他局も含めた有効利用を検討している。