【CEATEC2011】NHKがJEITAと共同出展 つながる・広がる!スマートライフブースで放送と通信の連携の可能性を紹介
2011.10.26 UP
らじる★らじるのウェブサイト
IPTVフォーラムを紹介したパネル展示
Hybridcastのデモも行われている
放送番組とソーシャルメディアを連携させるteledaのデモ
日本放送協会(NHK)と電子情報技術産業協会(JEITA)は、テーマプラザ「つながる・広がる!スマートライフ」を共同出展した。ブースは、「新しい放送・サービスの紹介」「CE関連機器の節電、省エネとスマート社会への提案」「震災時の情報インフラとしての放送サービスの紹介」の3つのテーマに分けて出展。放送とインターネットが連携することで生み出される多彩なサービスを紹介したほか、東日本大震災で活躍したカメラや中継車などの展示を通して、災害時の情報インフラとしての放送サービスの重要性をアピールした。コンシューマエレクトロニクス(CE)製品やカーエレクトロニクスにおける節電・省エネの方法の紹介も行った。
■NHKオンデマンド と らじる★らじる
ブース正面を入ると、現在提供中の放送と通信の連携サービスとして、データ放送や動画配信サービスのNHKオンデマンド、NHKラジオ・インターネット配信のらじる★らじるを紹介した。番組アーカイブスにあたるNHKオンデマンドは、PC向けの配信のほか、ケーブルテレビを通じた視聴が可能なほか、高機能ハイビジョンテレビを活用したネットサービスであるアクトビラを使用しても視聴できることをアピールした。らじる★らじるは、ラジオ聴取がしにくい地域への補間サービスとして、平成25年度末まで試行しているサービス。ラジオ第一放送、ラジオ第二放送、FM放送の全国向け共通番組を中心に配信。全国向け共通番組が放送されていない時間帯は、ラジオ第一放送は関東広域放送、FM は東京都域放送を配信している。
■通信サービスのアクトビラが3Dサービスを開始
IPTVフォーラムでは、ひかりTV、ヤフー、アクトビラ、NTTコミュニケーションズが提供するIPTVサービスを紹介。なかでもアクトビラの新サービスであるアクトビラ3Dサービスは注目だ。3Dコンテンツが不足していると言われるなか、アクトビラは3Dサービスも開始。回線の実効速度16Mbps(推奨)が必要になるものの、サイド・バイ・サイド方式でHDストリーミング配信。3D対応ハイビジョンテレビでの視聴が可能になる。
■次世代放送通信連携サービスHybridcastとteleda
次世代放送通信連携サービスとして紹介したのは、放送番組に通信を同期させて表示するHybridcastと、放送番組とソーシャルメディアを連携させるteledaだ。電波でリアルタイムに伝送される番組に比べ、インターネットは経路やネットワーク品質によってデータ遅延が発生してしまうため、これまでは番組にインターネットの情報を付加することは困難だった。Hybridcastにより、放送の同報性・高品質・高信頼性といった特徴を生かしながら、個々のユーザーに合わせた付加コンテンツを同期させて表示したり携帯端末と連携させたりすることが可能になる。
人と番組がつながるソーシャルテレビサービスとして提案していたのがteleda。放送文化研究所、放送技術研究所とNHKの視聴者事業局が共同で行った3カ月間の実証実験の内容をデモ。番組をオンデマンドで視聴できるSNS(ソーシャルネットワークサービス)を構築し、テレビ番組を通じたソーシャルネットワークを提案した。
■中継車や超高感度カメラなど情報インフラの取り組みを紹介
災害時の情報インフラとしての取り組みもアピール。緊急報道に対応した中継車や、福島第一原発を30km離れた地点から撮影するのに活躍した超高感度EM-CCDカメラを展示した。さらに災害時・停電時でも視聴できるテレビとして、バッテリー搭載の小型液晶ハイビジョンテレビやポータブルワンセグテレビも提案していた。
らじる★らじるのウェブサイト
IPTVフォーラムを紹介したパネル展示
Hybridcastのデモも行われている
放送番組とソーシャルメディアを連携させるteledaのデモ