【CEATEC JAPAN 2009】TOKYO FMとJFNグループ、地域ブロックごとにVHF-Low帯マルチメディア放送の3セグ委託放送事業会社設立を発表

2009.10.23 UP

T-FM執行役員マルチメディア放送事業本部長の藤 勝之氏

<<東京マルチメディア放送が設立 全国38社の共同出資で企画会社も設立>>

 TOKYO FMは10月6日、幕張メッセで開催したCEATEC JAPAN 2009において、記者発表会を開催。2011年以降VHF-LOW帯(90MHz-108MHz)で開始予定の「地方ブロック向けマルチメディア放送」への参入に向け、「関東・甲信越地域」の委託放送事業者として企画会社「東京マルチメディア放送株式会社」を10月7日付で設立すると発表した。同時に、JFN加盟38社がブロックの地域ごとに共同出資し、合計6社の企画会社を設立する。

 設立する企画会社は、次の通り。

 【北海道・東北地域】
  北日本マルチメディア放送株式会社(代表取締役社長 多田基久氏)

 【関東・甲信越地域】
  東京マルチメディア放送株式会社(代表取締役社長 冨木田道臣氏)

 【東海・北陸地域】
  中日本マルチメディア放送株式会社(代表取締役社長 本多立太郎氏)

 【近畿地域】
  大阪マルチメディア放送株式会社(代表取締役社長 原田久夫氏)

 【中国・四国地域】
  中国・四国マルチメディア放送株式会社(代表取締役社長 長松勇氏)

 【九州・沖縄地域】
  九州・沖縄マルチメディア放送株式会社(代表取締役社長 藤丸修氏)
 
 また、JFN内に「JFNマルチメディア・プロジェクト室」を設置、2009年10月1日から開始された総務省の「携帯端末向けマルチメディア放送に係る参入希望調査」に参入希望を提出する。

 各企画会社の資本金は、JFN系FM局が期間局中心にいずれも1,000万円だが、12月までに新規参入企業を募集し、2,00万円まで増資する計画である。そして、来年の春頃予定されている本申請までに事業計画を固め、認定取得時に事業会社化する予定だ。

 地方ブロック向けマルチメディア放送は、「北海道」、「東北」、「関東・甲信越」、「中部」、「近畿」、「四国」、「九州」の7ブロック毎に複数のソフトウェア事業者が想定されている。今回設立された企画会社では、「北海道と東北の二つのブロックについては「北日本会社」として、両ブロックを1社で担当し、計6社でネットワークを構成し、「新しい放送+音声放送」でブロックごとに3セグメントの帯域幅を共用し、サービスを実施する」とTOKYO FM執行役員マルチメディア放送事業本部長の藤 勝之氏は説明した。


<<一斉同報性を活かした新規ビジネスを構築>>

 サービスイメージは、既存ラジオ局の経験と運行ノウハウと放送波を利用した一斉同報性を活用した新規参入ビジネスとの事業連携モデルを想定。ビジネスモデルは、「広告型無料放送モデルとコンテンツダウンロード等の都度課金モデル、そして、カーナビなどについては、端末課金モデルの3つのモデルを考えている(藤氏)」と言う。

 番組サービスイメージは、3セグメント幅を利用し、新規サービス事業者と時間に応じて柔軟に帯域をシェアし、「ネットワーク番組+地方独自のデータ放送」や地方ブロック独自の音声番組や蓄積型放送を提供する。なお、各ブロックでネットワークの強みを活かし、「全国どこでも同じサービスレベルであるが、その情報・データは、例えば、道路情報や気象情報、イベント情報、ニュース等はブロック単位の独自放送を提供する(藤氏)」と説明した。

 具体的には、現在マルチメディア放送ビジネスフォーラムにて、福岡ユビキタス特区を利用し実証実験を行っている携帯電話向け「有料コンテンツのダウンロードサービス」や車載端末向け「5.1chサラウンド放送」、街頭大型ディスプレイやバス・電車内などの公共交通向け「デジタルサイネージサービス」、家庭内受信端末として「デジタルフォトフレーム向けサービス」を主力サービスとして想定。藤氏は、「人口の多い地域や高速道路に着目している」と説明した。

#interbee2019

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