【ニュース】テクノネット 3D立体映像対応の3DCG・文字スーパー挿入装置「VFEX-3D」を開発

2010.6.15 UP

坂井社長
武井氏

武井氏

 放送番組用グラフィック機材の開発・販売および技術サポートを行うテクノネット(東京都中野区、坂井常雄社長)は、3D立体映像対応の3DCG・文字スーパー挿入装置「VFEX−3D」を開発した。


■立体映像には立体のタイトルを

 VFEX−3Dは、撮影中の3D立体映像にリアルタイムに立体視対応の3DCGや文字を合成・表示することができる。
 特徴は、合成の状態をチェックするビューワー上で、視差の調整を行うことができる点にある。2Dの画像も、ビューワー上で視差を調整して立体視として見せることができる。また、視差をゼロにすることで、2Dとしても使用できる。

 テクノネットがこれまで開発・販売してきたCG・文字合成装置をベースに、立体視用の右目用・左目用映像信号と、右目用・左目用キー信号を出力するため、大手の放送局ですでに使用している同社のCG・文字合成装置用の素材データを立体視化可能という。

 テクノネットは、5月16日にBS11で放映した三社祭最終日の3D生中継『浅草・三社祭17時間生テレビ』(企画・制作 アミューズ エデュテインメント 技術 NHKメディアテクノロジー)で技術支援参加し、同製品を使用している。

 開発に携わった技術開発部の武井航希氏は、「立体のテロップは、立体映像の中で平面のテロップよりもなじみが良い。ただ、動きがあり立体的に見えるため、映像とのバランスが重要になる。撮影現場で、実写映像の色合いや演出意図にあわせて色や透明度、大きさ、形状、視差などを調整できる」と同製品の特徴を話す。


■サイドバイサイドの出力にも対応へ

 坂井社長は、「テクノネットのグラフィック技術を生かした製品。制作現場での長年の経験から、柔軟性のある機能を開発した。キー局で稼働している既存のグラフィックデータを活用できる。今後は、左右の映像を1系統にまとめて、サイドバイサイドの出力機能も開発していきたい。放送用途に絞れば解像度としても十分であり、出力が1系統なので既存の当社のグラフィックス製品のオプションとして提供できる」という。

[写真]
上:テクノネット 坂井常雄社長
下:テクノネット 技術開発部 武井航希氏

武井氏

武井氏

#interbee2019

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