【Inter BEE 出展企業】カンバス 映像字幕「SSTG1」を開発 国内1300台、約9割のシェア

2009.7.29 UP

■字幕ソリューションの株式会社カンバス
 映像字幕の制作やソフトウェアで知られる株式会社カンバスは、98年12月に設立。今年で11年目を迎える。
 同社はシステム開発部、字幕制作部、営業部と、3つの事業に分かれており、システ開発部でソフトウェアを自社開発し、その販売を営業部が行っている。字幕制作部では、主に国内の地上波放送局から、聴覚障がい者向け日本語字幕の委託を受けて制作している。
 カンバス製品の柱は大きく分けて2つ。「SST」をはじめとする字幕関係のソフトウェアと、Blu-ray Discのオーサリングソフトウェアだ。

■「SSTG1」ハリウッドでも採用実績。国内シェアは約9割
 字幕制作ソフト「日本国内だけでおよそ1300台以上販売した人気製品で、法人・個人を合わせた国内市場で9割近いシェアを獲得し、ハリウッドの大手制作会社でも使われている。ワープロ感覚で映像字幕データを作成することができ、PC1台で仮ミックスまで行うことが可能。基本編集機能に加えて、細かいフォント設定や文字位置などのオプション機能、データコンバート機能などを備えている。
 英語や中国語のほか、アラビア語やウィグル語などウィンドウズで使える言語すべてに対応。同社では今後、同製品の海外展開を計画中という。中国や米国などの映画市場を新たなターゲットとして見据えている。
 SSTG1の利用者は、法人と個人がほぼ半々の比率だ。個人では、翻訳者自身が利用する例も多い。翻訳作業を行いながら簡単に高品位のテキストによる字幕データを作れるため「効率的で低コスト」と評価されているという。

■「Sirius Blu」業務用Blu-ray Discオーサリングソフトウェア
 字幕制作ソフトと並ぶ同社の主力製品が、2009年6月末に発売した業務用Blu-ray Discオーサリングソフトウェア「Sirius Blu」だ。
 Blu-ray Discのオーサリングでは一般に、Javaのプログラミングの知識が必要とされた。「Sirius Blu」では、Javaの知識がなくても、シンプルなユーザーインタフェースから、ポップアップメニューなどを簡単に作成することができる。「Sirius Blu」はソフト単体で250万円と比較的安価になっている。
 BD-Jに対応。同社の字幕製作ソフト「SSTG1」と連携して字幕データやチャプターポイントをインポートすることが可能になっている。また、従来は、動作確認などの検証作業の際に、毎回ディスクを作成してチェックする必要があったが、「Sirius Blu」ではBD-Jデータを、ソフト上で動作確認ができる。このため、「ポップアップメニュー」などの単体の機能のチェックも頻繁に行うことが可能になっている。
 Blu-ray Discタイトルの量産を想定しており、「従来のオーサリングソフトウェアと使い分けてほしい」と同社担当者は話した。

【株式会社カンバス】
〒104-0032 東京都中央区八丁堀 2-16-3 ICM中央ビル3F
TEL:03-3537-0787
http://www.canvass-net.com/index.html

<画像説明>
(写真上から1ー3番目)カンバス社内(開発部、制作部、営業部)の様子
(上から4番目)国内シェア約9割の字幕制作ソフト「SST G1」の編集画面
(上から5番目)業務用Blu-ray Discオーサリングソフト「Sirius Blu」の編集画面

#interbee2019

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