【CEATEC2011】シャープ スーパーハイビジョン(8K4K)対応の85型液晶ディスプレイを参考出展
2011.10.26 UP
スーパーハイビジョン(8K4K)対応の85型液晶ディスプレイ
シャープは、開催中のCEATEC JAPAN 2011において、NHKと共同開発中のスーパーハイビジョン(8K4K)対応の85V型液晶ディスプレイを参考出展した。スーパーハイビジョンは、ハイビジョンを超える「超高精細映像システム」としてNHKが1995年から研究開発をしており、「次世代テレビ放送 サービス」として、NHKが2020年の試験放送を目指している。画素数はハイビジョンの16倍に相当する約3300万画素だ。
■「家庭に設置できる超高解像度のテレビ」2020年の試験放送に向け実用化へ
今回展示されているスーパーハイビジョン対応液晶ディスプレイは、輝度が300cd/㎡、表示色調は10bitのRGBで、画素数はハイビジョンの16倍に相当する7,680×4,320ピクセル(8K4K)を表示する。会場では、NHKが撮影したスーパーハイビジョン映像をメモリレコーダーを使い再生し、非圧縮の状態でHDMI×16本で入力し表示している。
85型という大きさは、超高精細のスーパーハイビジョンを楽しむために必要な画面の大きさで、家庭に設置できることを勘案したサイズとして想定されている。シャープは今後、2020年のスーパーハイビジョン試験放送へ向けて、商品化をめざしていき、サイズのバリエーションを増やしていくという。
■シャープの独自技術を結集した大型高精細
シャープは、このスーパーハイビジョンに対応する液晶ディスプレー開発を担当。開発には、 液晶分子の向きを精密に制御できる同社独自の光配向技術「UV2A技術」や、 モバイル分野で培った高精細画像ディスプレーの技術、108インチのディスプレーを開発した大型サイズのディスプレー開発の実績などが生かされている。「高精細化の技術と、大型化の技術がともに組み込まれることで、85型スーパーハイビジョンが実現されている」(説明員)。また、高密度設計による高負荷を低減するため、抵抗値や容量負荷を小さくするメタル配線技術を新たに確立している。「この解像度でこの明るさを表現できるのは、液晶ならでは」と説明員は話している。
スーパーハイビジョン(8K4K)対応の85型液晶ディスプレイ