【InterBEE 2009出展者情報】ソニー、3D・高付加価値コンテンツ制作ワークフローで次世代技術を紹介
2009.11.26 UP
立体映像対応スイッチャー
米Abekas社のプロダクションサーバ『Mira』
ソニーはブース展示フロアに加え、国際会議場内の別室にて、3D・高付加価値コンテンツ制作ワークフローとその技術展示を行った。
ソニーブースでは大きなスクリーンに3Dコンテンツをプレビューし、それを実現する実機と技術については、別室にて紹介したほか、デジタルシネマプロジェクターとRealD社の3Dデジタルシネマシステムを用いた3Dコンテンツ上映を行った。
別室には、今回参考出展として次のような製品を出展した。
・中継用途に適したマルチパーパスカメラ『HDC-P1』2台をソニーPCL製カメラリグに実装した3Dカメラシステム
・立体視の確認・補正を可能にするステレオイメージプロセッサー
・プロダクションスイッチャー『MVS-8000G』シリーズ
・L/Rの2系統のストリーム記録と再生を可能にする『HDCAM-SR』デジタルレコーダー『SRW-5800』
上記の製品に、各社のノンリニア編集機器を連携させ、撮影からスイッチング、編集、送出までの3D・高付加価値映像制作ワークフローが紹介された。
高画質HDカメラ「HDC-P1」は、2/3型220万画素3CCDと光学2枚サーボフィルターを搭載した、小型・軽量のカメラで、発売は2010年2月を予定している。カメラに3D用シンクロズームレンズを組み合わせて、ライブ中継にも対応できる3Dカメラシステムを構築。
3Dカメラからの収録・送出には、米Abekas社のプロダクションサーバ『Mira』が使われていた。 Miraは春NABで公に姿を現して以来、多くのライブ中継や大規模施設のディスプレイシステムとして起用されている。 Miraは4系統の入出力を実装しており、今回は2系統をペアリングして同期のとれた3D素材を収録していた。
また、2台(左右)の同系カメラで取り込んだ素材では、どうしても左右の光軸のずれが発生してしまう。この補正を高速に実現できる3Dプロセッサーが紹介されていた。来年初旬の実用化を目指すという。
こうして処理した素材を、『MVS-8000G』スイッチャー側で制御、2Dフライングロゴをうまく2レイヤーを組み合わせて3D仕様として送出する。
3D素材の編集や制作にあたっては、SRW-5800にある素材を、クオンティル製、アビッド製およびオートデスク製のノンリニア編集システムで編集、それらをスイッチャー側と連携をとるネットワーク環境が構築されていた。
また、高性能マルチコアマイクロプロセッサCell/B.E.を用いた、様々なフォーマット/ コーデックのエンコードやトランスコードを高速かつ効率的に処理するマルチフォーマットトランスコーダーも参考展示されていた。
立体映像対応スイッチャー
米Abekas社のプロダクションサーバ『Mira』