【ニュース】シスコ、タンバーグ社のビデオ会議事業を30億ドルで買収へ
2009.10.6 UP
<<世界的なビデオ会議利用の増大へ対応強化>>
米シスコシステムがノルウェーを拠点にしているタンバーグ社(Tandberg)のビデオ会議事業部門を現金約30億ドルで買収することに同意した。
シスコでは、TelePresenceというハイエンド向けのビデオ会議システムは持っている。しかし、出張を控えビジネス会議を遠隔で行う傾向が著しく伸びている事実、低価格の製品も取りそろえる必要があった。
シスコの企業向けビデオ会議システムでは、会議室のスペース・コストに加え、ネットワーク機材やディスプレーなどのAVシステムなど、施設への投資費用が少なくない。
タンバーグ社は、HDTV対応でPCに搭載するだけで簡易ビデオ会議ができる製品を持ち、シスコは今回の買収でこのようなタンバーグ社の中小企業向けの製品も取り扱えることにより、更なる販売市場の拡大を期待している。
タンバーグ社はビデオ会議用製品を開発・販売している企業で、今年の第二4半期では、ビデオ会議製品のシェアにおいて、グローバル市場でPolycomの34%を追い越し、40%を占めている。
<<買収によるスピーディな事業拡大>>
シスコは、セット・トップ・ボックスメーカーで知られているサイエンス・アトランタ社(買収価格69億円)や、iPhone向けのWebミーティングソフトで知られるWebEx(外周価格29億円)など、過去5年間で40社近い企業を買収している。
今年になってからはUSBを搭載したビデオカメラ「Flip」のメーカー、Pure Digital社を6億ドル近くで買収した。
シスコによると、このような買収戦略と自社製品の開発により、30以上の新しいマーケットを開拓したという。現在はブロードキャスト関連の市場だけではなく、例えばスマートグリッド技術を使った公共用電力システムや、スポーツ施設向けのネットワークシステムの構築なども参入しているという。