【IBC 2011】ソニー LTOアーカイブス対抗の光デバイスを提案
2011.9.25 UP
カートリッジは12枚組で、ロボティック・ライブラリが対応する
ソニーは、アーカイブス用のブルーレイカートリッジとドライブを開発し、展示した。カートリッジは、12枚のブルーレイ・ディスクが収まっており、容量は300GBから1.5TBまで各種ある。また、カートリッジは、ライトワンス(書き込み1回)とリライタブル(書き換え可能)がある。
開発の意図について、同社プロフェッショナル・ソリューション事業本部企画マーケティング部門アプリケーション企画マーケティング部シニアビジネスプランナーの喜多幹夫氏は「顧客を調査するとIT技術でアーカイブスを扱いたいという欲求に対して“市販技術で最善の実現可能なもの”であり、決して前提条件抜きで“最良の”ものではないと判明した」と語る。
顧客要求は「一度収めたら、そのままにしておきたい」というものがあるが、LTOでは過去2世代のテープでしか読み書きが保証されていないため、5-6年ごとにテープを入れ替える必要がある。
なお、テープに対抗する機材を開発している喜多氏は、HDCAM SRの開発で同社技術者では最高の栄誉とされるMVPを受賞したテープのエキスパートで、テープの利点を最もよく知る人物といえる。
ソニーの提案は「世代間でメディアの移し替えが不要な光メディアの使用」(同氏)であり、「コスト的にテープメディアに対抗できる目処が立った」(同)という。30-40年間のトータルなコストでテープを凌駕するものになるよう計画している。ドライブは「XD CAMの高速ヘッド技術を使用しており、最大4本のレーザーを照射できる」(同)ものが使われる予定になっている。
今回、商品化前に公開したのは、アプリケーション、ミドルウェア開発の各社と連携するためで、APIのオープン化がなされる予定という。
この光ディスクアーカイブス方式は、2012年中のリリースを目指している。
カートリッジは12枚組で、ロボティック・ライブラリが対応する