【ニュース】欧州で立体テレビ放送プロジェクト ESAが独自プログラム「ARTES」
2009.10.2 UP
<<2009年3月から3Dチャンネル放送>>
欧米では、一般家庭でも立体テレビが徐々に浸透してきており、標準のチューナーを介して立体画像が観れる環境が整いつつある。
欧州の17カ国が参加する宇宙開発研究機関である欧州宇宙機関 (ESA: European Space Agency)は、一般家庭向けに立体放送する独自プロジェクト「Advanced Research in Telecommunications Systems (ARTES)」を立ち上げた。同プロジェクトには、OpenSky社とSkyLogic社も参加している。
すでに、2009年3月12日から、衛星EUROBIRD 9A を介して、3Dチャンネルの実験放送が実施されている。スポーツから短編映画のほか、中継でも立体映像が観れるという。
<<レセプション・サイトを設置>>
プロジェクトは、衛星を介して3D-TV放送するエンド-トゥ-エンド・チェーンの確立を目的に進められており、実証実験用の3Dコンテンツ制作や中継イベントの企画、フィードバックを集めるためのレセプション・サイトを2カ所設けている。
このレセプション・サイトだが、2拠点が設定され、1つは長いコンテンツを使って実験する家庭環境の模擬サイトで、もう1つは短いコンテンツ用の公共施設が準備された。
家庭環境への配信実験については、オランダにあるESA傘下のリサーチ&テクノロジーセンターESTECがモニター地域を配置したという。
欧州で衛星を通してテレビを見ている世帯数は1億件(2008年)である。EUROBIRD 9Aでは2009年現在、180以上のチャンネルを提供しており、そのうち20チャンネルがHDTVだという。