【NAB SHOW 2010】デジタルシネマサミットでディスカバリー・コミュニケーションズがソニーと新3Dカメラの共同開発を公表
2010.4.14 UP
ベールを脱いだディスカバリー・ソニー共同開発の3Dカムコーダ
ソニー、米ディスカバリー・コミュニケーションズ、3Dカムコーダ共同開発
ソニーとディスカバリー・コミュニケーションズ(以下、ディスカバリー)は共同で3D撮影用カムコーダを開発した。ディスカバリーのジョン・ハニーカット副社長が11日に開催されたデジタルシネマ・サミットの基調講演で明らかにした。
このカメラは2眼式で、レンズ間距離、輻輳角の双方が可変となっている。撮像は、各眼1/2型CMOS3板式である。記録素子は公開されていないが、カメラ形状から半導体記憶と見られる。解像度は1920x1080のHDTVと公表されているが、符号化方式は明らかにされなかった。最大の特徴は、レンズ交換が可能なことである。固定焦点レンズと、可変焦点レンズの両方が用意される。ディスカバリーは、このカメラの試用を6月から開始するという。
ハニーカット副社長は、機材の実例としてパナソニックのAG-3DA1の実物を持ち込み、リグが使えない際にこのような携帯型のカメラが有効であることを示した。まだ、同社で使用している小型のリグも実物を壇上に上げた。
そして、講演開始前から壇上に布を被して置かれていた三脚に近寄り布を取ると、同社とソニーが共同開発した3Dカムコーダが現れた。双レンズを光学系とし、1/2型CMOS3板式(各眼)である。瞳孔間距離、輻輳角は変更可能という。1920x1080のHDTVで撮影可能とされているが、符号化方式は明かされなかった。カメラの形状から、SxS系の記録メディアを使用していると見られる。
このカメラで撮影した映像も会場のスクリーンに投射され、偏光眼鏡をかけると立体化されていることが確認できた。同副社長によれば、今年6月よりこのカメラの試用を開始するという。ズーム等の操作は行われなかったが、出画は確認できた。パナソニックの3Dカメラレコーダ「AG-3DA1」(9月発売)はレンズ部を強調したデザインであったが、ソニー・ディスカバリー機は、一体感を重視したデザインとなっている。
ディスカバリーは、傘下に「ディスカバリー・チャンネル」をはじめとして30以上のチャンネルを持ち、合計の加入数は15億を超える。米国外の61市場にHDコンテンツを供給する大プロダクションである。
ベールを脱いだディスカバリー・ソニー共同開発の3Dカムコーダ