VILLAGE island社 低価格で簡易ワンセグ/デジタルラジオシステムを実現
2007.11.22 UP
オランダに拠点を置くDekTec社の日本法人である株式会社ヴィレッジアイランド(東京都世田谷区、代表取締役社長 ヴァンドルプ ミカエル)は、11月20日から幕張メッセにて開催している国際放送機器の展示会InterBEE2007に、PC1台でワンセグやデジタルラジオを送出できるシステム「VILLAGEFLOW」を出展し、活用事例展示をおこなっている。
この「VILLAGE FLOW」は、ISDB-TワンセグやISDB-Tsbデジタルラジオに対応したデジタル放送信号マルチプロセッシングソフトウェアである。MPEG2/H.264エンコードやASI入力、TS Over IP入力、TSファイル再生などのエンコードと入力機能及びTS再多重やPIDマッピング、PSI/SI機能をソフトウェアで実現しており、「カメラとISDB-T/ISDB-Tsb対応変調出力カードを追加することで、PC1台でワンセグやデジタルラジオの簡易放送が可能」と同社代表取締役社長のヴァンドルプ ミカエル氏は説明する。また、最大の特徴は価格である。RF送信するためにはISDB-T/ISDB-Tsbの変調出力カード(同社から販売)の追加が必要になるが、ヴァンドルプ ミカエル氏は「エンコーダ含めてソフトウェアで対応しているため、通常300万以上する装置がPC除いて21万6千円という低価格で提供できる」とアピールする。なお、デジタルラジオ用の同社製変調出力カードは現在変調方式としてDQPSKのみ対応しており、その他必要な変調方式であるQPSK、64QAM、16QAMについては「12月末に対応予定」(ヴァンドルプ ミカエル氏)である。
本製品は、DVB-Tにも対応しているが、DVBのモバイル向け放送規格DVB-Hには対応していない。その理由について、ヴァンドルプ ミカエル氏は「日本の方が欧州よりもニーズがあるため」と説明する。
本製品のターゲットについて、ヴァンドルプ ミカエル氏は「既に放送局の評価用や研究用、放送局内の社内放送に利用していただいている。今後はシステムインテグレータへアピールしていきたい」と語った。
(IT・放送技術コンサルタント 隅倉 正隆)
【提供元:映像新聞社】