【CEATEC】富士ソフト、地上デジタル放送IP再送信対応Middleware製品をデモ
2008.11.12 UP
富士ソフトは、9月30日から10月4日まで開催したCEATEC JAPAN 2008において、デジタルテレビ開発ソリューション製品である「FSDTV Middleware for IPTV」、「FSDTV Middleware for ARIB」、デジタル放送推進協会(Dpa)の簡易チューナガイドラインに準拠した「FSDTV Middleware Slim」を展示紹介した。
■ 地上デジタル放送IP再送信をデモ
富士ソフトが開発したIPTVミドルウェアソリューション「FSDTV Middleware for IPTV」は、バッファロー社のビデオ・オン・デマンドサービス向けのハイビジョン対応小型STB「PC-STB4」に採用され、NTTのオンデマンドTV用として利用されていた。
NTTのIPTVサービスがNGN対応によりひかりTVへ統合。これに伴い、富士ソフトは「FSDTV Middleware for IPTV」をIPTVフォーラムが策定したIPSP仕様に準拠したバージョンにアップデートした。オンデマンドTVで利用されていた「PC-STB4」をひかりTV対応にするためにネットワークを使ったアップデートを実施したが、「ネットワークを使ったファームウェアのアップデートは思っていたより難しかった(説明員)と語った。(写真上)
また、ブースでは、最新のIPTVフォーラムのIP再送信仕様に準拠した「FSDTV Middleware for IPTV」が入った「PC-STB4」を使い、NTTエレクトロニクスのMPEG2・H.264/AVCリアルタイムエンコーダ「HVT9100」を使用して、地上デジタル放送のIP再送信のデモを行った。(写真中)
今後、「このミドルウェアをひかりTV用の各社STBメーカへ採用してもらうために提案していきたい(説明員)」と説明した。
■ デジタル放送受信機向けミドルウェアソリューション「FSDTV Middleware for ARIB」を紹介
「FSDTV Middleware for ARIB」は、地上デジタル放送/BSデジタル放送/CSデジタル放送の3波対応受信機向けのミドルウェアソリューションである。デジタル放送の標準規格であるARIB(社団法人電波産業会)規格に準拠した受信機に必要な各種ライブラリを提供する。このミドルウェアを利用することで、デジタルテレビのアプリケーション開発負荷を提言できるという。このミドルウェアは、バッファロー社の地上・BS・110度CSデジタル放送の3波チューナを搭載したリンクシアタ「LT-H90DTV」に採用されている。ブースでは、バッファロー社の「LT-H90DTV」を展示し、ミドルウェアを紹介した。(写真下)
なお、説明員によると「既にデジタルTV2機種とレコーダー1機種に採用していただいている」と説明した。
■ Dpaの簡易チューナガイドラインに準拠した「FSDTV Middleware Slim」を紹介
「FSDTV Middleware Slim」は、2007年12月にDpaから発表された地デジ完全移行に向けた「簡易チューナー」の仕様ガイドラインに準拠した、地上デジタル放送テレビやSTB開発用ミドルウェアである。このミドルウェアは、2008年内をめどに発売を開始する予定となっているバッファロー社の簡易型地上デジタルチューナー「DTV-S30」に採用されている。ブースでは、「DTV-S30」を展示。ブラウン管のアナログテレビで地上デジタル放送視聴のデモが行われた。