【InterBEE 2012】メディアキャスト データ放送で「収益を上げ」「視聴率を上げ」、さらに「安心安全」を確保するための3つのソリューションを提案

2012.11.10 UP

自動ARIBフォーマット変換ASPサービス「MARCUS」

 メディアキャスト(映像・放送関連機材部門、#5501)は、データ放送で収益を上げるためのソリューション「for Business」、データ放送を使った視聴率を上げるソリューション「for Interactive & MultiScreen」、安心安全ソリューション「for Emergency」の3つをテーマにした同社ソリューションを展示紹介する。
 同社代表取締役の杉本孝治氏は今年のInterBEEの展示内容について、「今まではデータ放送の機材を中心にアピールしてきたが、今年はデータ放送で何ができるかをそれぞれのテーマに沿って提案する」と説明した。また、ケーブルテレビ事業者やローカル局などに対して「データ放送を使った視聴率を上げる事例や収益を上げる事例を通して、データ放送の良さをアピールしたい」と抱負を語った。

■ 地域コンテンツで収益拡大を提案
 「for Business」コーナーでは、株式会社フューチャーリンクネットワークが運営する地域情報ポータルサイト「まいぷれ」とデータ放送を連携した「データ放送による地域情報配信」事例を紹介する。「まいぷれ」は全国150以上のエリアで展開しており、「まいぷれ」で収集された各地域の情報とともに、地域の店舗広告をWebサイトやモバイルサイト、デジタルサイネージ、データ放送にタイムリーに表示することができる。放送局側は、このASPサービスを利用することで、コストを必要とせずに、地域情報や地域広告をデータ放送へ展開でき、収益を上げることが可能になる」と杉本孝治氏は説明した。この「まいぷれ」は、既に「TOKYO MX」、「チバテレビ」、「宮崎ケーブルテレビ」に導入実績があり、「複数の地方系列局様から問合せを受けている(杉本氏)」という。
 この他、「for Business」コーナーでは、2013年1月からサービス開始予定の「自動ARIBフォーマット変換ASPサービス"MARCUS"」を展示する。このASPサービスは、Webサイトやモバイルサイトなどのコンテンツをデータ放送に利用する場合に、JPEGやPNG、GIF等の画像をARIB規格のデータ放送用の画像フォーマット(ARIB-JPEG、ARIB-PNG、ARIB-GIF等)への自動変換と、文字情報をCSVから固定受信用BTBファイル、ワンセグ用BTBファイルへの自動変換機能を提供するサービス。「画像のデータ放送用に変換する機能やWeb上の文字データをデータ放送用のBTBファイルへ変換する機能など、個別の機能製品は提供していたが、あまりにも要望が多いため、機能を組合わせてASPサービスとして展開することにした」と杉本氏はサービス開始に向けた経緯を説明した。

■ カラーボタンや情報を初めから画面にオーバーレイ表示することで、データ放送の利用を促進
 「for Interactive & MultiScreen」コーナーでは、株式会社フィックスの「PiTENTRY2 BML Edition」を利用した双方向番組サービス事例とメディアキャストの「DataCaster M3」を使ったスマートフォン、タブレットへのマルチスクリーン展開事例を紹介する。
 「PiTENTRY2 BML Edition」は、放送局が視聴者参加型の双方向番組を制作する際、容易に番組制作が行えるように支援するASPサービスで、ブースでは九州朝日放送と琉球朝日放送で実際に放送した視聴者参加型番組のデモを実施する。本視聴者参加型番組の特徴は、視聴者がリモコンの"d"ボタンを押さなくても、カラーボタンや情報をテレビ映像にオーバーレイ表示させることで、視聴者がシームレスに番組に参加することができるという。「トライアルとして実施してみたが、プレゼントが無いにもかかわらず、数分間で約350名が参加してくれた(杉本氏)」という。
 「DataCaster M3」を使ったスマートフォン、タブレットへのマルチスクリーン展開事例については、アイコンボタンをスマートフォンとコミュニティチャンネルの放送画面上にオーバーレイ表示させ、地域情報へ誘導する事例を紹介する。本事例は、ケーブルテレビ事業者のハートネットワークで実施したという。

■ 地方局やケーブルテレビ事業者向け緊急速報・災害情報の文字スーパー配信システムを展示
 「for Emergency」のコーナーでは、同社の文字スーパー/イベントメッセージ同時配信送出装置「SparkMUX」を使った災害情報配信のデモを実施する。総務省はケーブルテレビ局に対して住民に防災情報(Jアラート)を自動配信するシステム作りを推進している。同社では、瞬時に災害情報を文字スーパーとして表示するための送出装置を開発し、地方局やケーブルテレビ事業者へ提案している。
 本装置では、災害情報を文字スーパーとして送信する以外に、イベントメッセージも同時に配信することができるため、「災害時の第一報を文字スーパーで瞬時に配信し視聴者へ避難を託し、その後関連する詳細情報を随時データ放送で配信し、詳細情報へのアクセス用ボタンを表示することで、視聴者へ時系列的に情報を伝えることができる」と、杉本氏は説明した。


【InterBEE 2012】
Inter BEEは、国内外のトップレベルの放送機器、映像機器、音響機器、照明機器、IPTV、Mobile TV、クロスメディア、周辺アプリケーションやソリューションが一堂に会する「音と映像と通信のプロフェッショナル展」です。クリエイティブ、メディアビジネスの最新動向を知る機会として、メディアに携わるあらゆる方々に関連した展示会です。
11月14日(水)〜16日(金) 幕張メッセで開催します(入場無料)。

#interbee2019

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