【プロダクション】デジタル・ガーデン IMAGICAとの資本・業務提携を発表 広尾にオフラインなど編集室を移転・増設 「ハーバー」導入で本社コンテンツ制作連携も強化
2013.9.20 UP
10月1日オープンへ向けて準備を進めるデジタル・ガーデン・プラザ
■新たなファイルベースワークフローの構築へ
IMAGICA(東京都品川区)とデジタル・ガーデン(東京都渋谷区)は6日、資本・業務提携を発表した。両社は、相方を結ぶ高速ネットワークを活用し、新たなファイルベースワークフローを構築。両社の人材交流を促進し、次世代クリエイターを育成する。
IMAGICAはデジタル・ガーデンの第三者割り当てを引き受け、20%の株式を所有することになる。
デジタル・ガーデンは今回の資本・業務提携で制作態勢を強化する。フォトロンのコンテンツプラットフォーム「ハーバー」の導入や、広尾駅前にオフライン編集室を移転(上写真)し、CGI部門と統合して編集室全9室(プラス音響制作室1室)と拡充。10月1日から営業を開始する。
■コンテンツ制作プラットフォーム「ハーバー」を導入
デジタル・ガーデンは、今回のIMAGICAとの資本・業務提携に伴い、 IMAGICAのグループ会社フォトロンが開発したコンテンツ制作プラットフォーム「ハーバー」を導入し、早ければ10月末に運用を開始する。映像制作に必要な高速データ転送やデジタルアーカイブ、物流を円滑に進めるほか、制作会社や撮影現場との接続も計画している。
また、本社スタジオ内のオフライン編集室を移転・拡張し、 10月1日から営業を開始する。CGI部門などが入居するサテライトオフィスと合わせて、地下鉄・広尾駅前にある「広尾プラザ」オフィス棟に移転し集中運営を開始する。設備は全9室の編集室と音響制作室1室となる。
広尾に移転したオフライン編集室があった本社のスペースには、Flame Premiumのオンライン編集室とカラーグレーディング室各1室を新設する。
システム設計・施工は共信コミュニケーションズ。
■オフライン編集室を広尾に移転・拡充
通称「デジタル・ガーデン・プラザ」と呼ばれる新オフィスは、駅近の交通至便な環境と約1120平方メートル(340坪)に上る広々としたフロアを特徴とする。編集室はここにオフライン6室とオンライン3室を用意する。
足立晋一社長は、開設の背景を次のように説明する。
「ここ最近、早い段階から編集作業に参加したいという顧客が増加し、オフライン編集室の需要が高まっている。部屋が足りずに、スタッフがプロダクションに出張編集するケースもあった」
「本社スタジオには既に4つのオフライン室を用意しているが、これを新オフィスに移転拡張。より足回りが良く、広さと快適性を備えたクリエイティブ空間として提供することにした」
新スタジオでは、いずれの部屋も1室あたり30-40平方メートルの広さを備え、クライアント10人程度を収容できる。
システムは、オフラインがアップル「ファイナルカットプロ」とアビッド「メディアコンポーザー」をスイッチャブルで使う。オンラインは、これまでも同社が主力としてきたオートデスク「フレームプレミアム」を選択した。
CMのファイルベースメディア納品向けに、XDCAMやメタデータのチェック室を設け、顧客の利便性も高めた。
また、新しいコンセプトのMA兼音楽録音スタジオ「サウンドデザインスタジオ」を構える。1フロアで編集からMA作業まで完結できるスピード感を提供できると同時に、内装を、従来のMAと違ったより自由でクリエイティブな雰囲気で仕上げる。
【デジタル・ガーデン・プラザ】渋谷区広尾5-6-6広尾プラザ7階
10月1日オープンへ向けて準備を進めるデジタル・ガーデン・プラザ