【NEWS】クロノスグループ 3DCGツールデータ交換規格のCOLLADAに関する意見交換会を開催 課題解決へ基金の創設も検討

2012.3.10 UP

説明をするニール・トレベット氏
COLLADAの有用性を示すパネル

COLLADAの有用性を示すパネル

コンピューター、ネットの大手がCOLLADAを支持

コンピューター、ネットの大手がCOLLADAを支持

今回の意見交換会のたたき台として提案した内容

今回の意見交換会のたたき台として提案した内容

■COLLADAの課題解決へ向けた意見交換

 Open GLなど、コンピューターグラフィックス、CAD等における業界標準規格の策定を行う非営利団体、クロノスグループは3月7日、米カリフォルニア州サンフランシスコのヒルトンホテルにおいて、COLLADAに関する意見交換会を開催した。会場には、CGプロダクション関係者、CADを使用する技術者など、COLLADAの利用者約10名が集まり、2時間にわたりクロノス代表でnvidia モバイルコンテント事業部担当バイスプレジデントのニール・トレベット氏と意見交換を行った。

 トレベット氏は、冒頭、COLLADAが、3Dグラフィックス制作ツール間のデータ交換フォーマットとして、CG、CAD業界において制作効率化の面で重要な役割を持つことを強調し、「健康的なエコシステムを提供するツールであり、業界で必要とされているツール」と位置づけた。また、アップルやグーグル、アドビシステムズなどが高く評価しており、OS環境などでサポートされていることを紹介。さらに、現在ISOの標準化へ向けてのプロセス中にあることを明かした。


■業界団体との連携をより拡大へ

 トレベット氏は続けて、「しかし、現状ではまだ、ツールによってはインポート・エクスポートの部分に課題がある」とし、特に「3ds Max」「Maya」「Blender」で修復すべき点があると述べた。こうしたことから、「通常プロダクションでパイプラインを構築する場合、COLLADAを採用するとその利点が縮小してしまうため、多くのプロダクションではFBXを代わりに使用している」という。

 クロノスグループでは、こうした状況を解決するため、この2カ月間、オープンソースを生かし、より信頼性のあるインポート・エキスポートを実現する方向を探ってきたと、トレビット氏は話す。

 解決策として、「業界団体やコミュニティとのより密接な連携・情報交換」、「課題快活のための基金の設立と、活動支援のキーパーソンの選出」「COLLADAの最適化へむけた検査・評価方法の確立」「COLLADAの利用拡大のための方策の検討」といった活動目標を立て、その上で今回のような意見交換会を開催しているという。

 意見交換会では、COLLADAの認知度を高めるためのエバンジェリストの起用や、PRや問題点報告などについての基金の活用法など、活発な意見が交わされた。中には、基金を設立するならば、欧州やアジアを含めより国際的な組織にしていくべきという意見もあった。
 
 COLLADAについて(クロノスのサイトより)
 COLLADAは、さまざまな3Dグラフィックス制作ソフトウェアおよび3D処理ツールを制作工程に組み込み可能とするために、アプリケーション間の3D アセット移行を容易に可能とする、XMLベースの交換スキーマの役割を果たします。交換フォーマットは、シェーダー、フィジックス、さらには同一アセット の複数バージョンといった、ビジュアルシーンの包括的なエンコーディングに対応します。COLLADA FXは、OpenGLシェーディング言語を使用してシェーダーをオーサリング・パッケージすることができるので、業界大手の3Dオーサリングツールを OpenGL/OpenGL ESアプリケーションおよびそのアセット制作に効果的に用いることができます。

COLLADAの有用性を示すパネル

COLLADAの有用性を示すパネル

コンピューター、ネットの大手がCOLLADAを支持

コンピューター、ネットの大手がCOLLADAを支持

今回の意見交換会のたたき台として提案した内容

今回の意見交換会のたたき台として提案した内容

#interbee2019

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