【Inter BEE 2011】NTTエレクトロニクス 33msecの超低遅延AVC/H.264 4:2:2対応エンコーダ「HVE9200」とフルHD2系統と3D映像の同期伝送に対応したAVC/H.2

2011.11.21 UP

HVE9200コーナー

HVE9200コーナー

HVE9200

HVE9200

XVE9300コーナー

XVE9300コーナー

XVE9300(上)

XVE9300(上)

 NTTエレクトロニクスは、今年米国ラスベガスで開催したNAB SHOW 2011で発表・展示した33msecの超低遅延AVC/H.264 4:2:2対応エンコーダ「HVE9200」とフルHD 2素材同期伝送、3D対応エンコーダ「XVE9300」をInterBEE2011で初公開した。


■ 遅延時間を1フレームと短縮した超低遅延化したAVC/H.264エンコーダ「HVE9200」を初展示

 「HVE9200」は、従来製品の「HV9100シリーズ」の高画質・高機能・高安定性を受け継ぎつつ、低遅延と低ビットレートを強化したAVC/H.264エンコーダである。「HVE9200」の特長は、33msecの超低遅延、低ビットレートでの高画質化、及び低消費電力対応と電源の二重化である。

 具体的には、従来製品であるAVC/H.264対応HDTV/SDTVエンコーダ/デコーダ「HV9100シリーズ」では、遅延時間を3フレーム以内としていたが、今回の製品では新しいLSIにより1フレーム内圧縮を行うことで、遅延時間を1フレームの33msecまで短縮させた点だという。また、サポートするエンコードのビットレートは、3Mbpsから80Mbpsまでとなっている。営業本部システム営業部第1システム営業部門 部門長の依田 慶照氏は、「即時性を重視する中継での高画質映像伝送やケーブル局間の素材伝送に利用して欲しい」と説明した。

 ブースでは、再生機から出力されたHD-SDI信号をHVE9200に入力、AVC/H.264へ20MbpsでエンコードしてDVB-ASIで出力後、HVD9100Sでデコードした映像と、HVE9200でパススルーした映像を、横に並べた2台のモニタに出力、二つの映像を比較して、遅延や画質をご確認できるデモンストレーションを行っている。依田氏は「IP伝送した場合は、パケットヘッダ等データ量は多少増えるが、今回のデモとほぼ同等の低遅延で伝送できる」と説明した。

 さらに、「HVE9200」では、低ビットレートでもある程度の高画質を実現できるように強化しており、「高品質な素材伝送から、低ビットレートでも高画質で伝送したいというニーズに幅広く応えることができている」と依田氏は説明した。なお、低ビットレートの高画質化では、画質の向上を図ったことで、33msecの低遅延での伝送はできないという。「1つの製品で低ビットレートの高画質化機能と低遅延機能の2つの機能を持っているが、両方の機能を組み合わせた使い方はできないため、用途に応じて使い分けてほしい」と依田氏は説明した。

■ フルHD2素材や3D伝送の同期伝送に対応したAVC/H.264エンコーダ「XVE9300」を初展示

 「XVE9300」は、2chのAVC/H.264エンコードエンジンを搭載し、2種類の素材同期伝送や3Dの伝送ができるAVC/H.264エンコーダである。ブースでは、2台のカメラからの映像をHD-SDI信号にて1台のXVE9300に入力。XVE9300にてAVC/H.264の20Mbpsで各々エンコードしてDVB-ASIで出力し、2台のHVD9100Sで同期を取ってデコードした映像をモニタに出力するデモンストレーションを行っている。

 「1台のエンコーダで、一般的なハーフHDのSide-by-Side方式よりも高画質なフルHD2本で3D映像の同期伝送が可能なため、3Dのスポーツ中継で要望が多い」という。この他の用途として、「同期時刻情報を入力できるので、2台のカメラで撮影した映像を同期伝送により伝送する2ch素材同期伝送用途や劇場伝送、シネマの3D伝送などの用途にも利用頂けると考えている(同氏)」と説明した。また、「ケーブルテレビ事業者では、自主放送チャンネルを今後1つ増やすという話もあり、ケーブルテレビ局間の素材伝送に提案したい」と語った。

HVE9200コーナー

HVE9200コーナー

HVE9200

HVE9200

XVE9300コーナー

XVE9300コーナー

XVE9300(上)

XVE9300(上)

#interbee2019

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