【InterBEE 2010】NEC 複数枚画像による高速超解像技術を参考出展

2010.11.21 UP

 NEC(ブース:5414)は、SDTV解像度のストリーム中の複数枚を用い、HDTV画像を作り出す超解像技術を参考出展した。

 超解像とは、原画の解像度以上の解像度を数学的処理により求める方式である。従来、複数枚の画像を入力とし、入力画像以上の解像度の画像を生成するのが超解像とされてきた。しかし最近は、テレビ受像機でリアルタイムに高解像度化処理を行うものも超解像と呼ばれており、この場合単一フレームを入力としている。

 NECでは、超解像の原点に立ち戻り複数枚の画像(今回は、対象フレームと前後各3枚の計7枚)を用いて超解像処理を行っている。動きのある画像に対応するため、動きベクトルを使って各画像中の注目点の位置あわせを実現した。この結果、従来は動画像からの超解像では静止部分しか実現できないとされていたが、動き部分を含めた全画面に対して超解像を実現した。

 また、演算速度も大幅な高速化を達成し「出展した物は、リアルタイムの10倍」(説明員)の時間で処理ができているという。これはCPUのみ使用でありGPUは使用していないため、GPU利用により更なる高速化が期待できる。

 NECは、この技術をアーカイブのHD化に利用できるとしている。

(写真説明)
NECの超解像技術によるSDコンテンツのHD化は、動きがある映像でも対応できる

#interbee2019

  • Twetter
  • Facebook
  • Instagram
  • Youtube