【Inter BEE 2011】カリーナシステム 次世代型のカメラシステム向けHDカメラソリューション「SXH-360 Series」を参考出展
2011.11.16 UP
「SXH-360 Series」のボード部分
カリーナシステムは高画質ライブエンコードシステム「Cambria Live」、新世代カメラシステム「SXH-360シリーズ」、ヘッド分離型フルHDビデオカメラ「MEC-2000シリーズ」などを展示している。
■ライブ配信に適した「Cambria Live」の高画質、多彩な機能を体感
Cambria Liveは多様なストリーミングサーバー(Adobe Flash Media Server、Ustream Server、Wowza Media Serverなど)にライブ伝送を行う高画質ライブエンコードシステム。イベント、コンサート、カンファレンス会場などでの利用に適している。
HD/SD-SDI、HDMIからの入力を、新開発のエンコードエンジンによって、配信に適したH.264、MP4などにダイレクトに変換し高画質配信を実現する。エンコードエンジンはNTTアドバンステクノロジ社のソフトエンコーダを採用。動き探索アルゴリズムにより、人間の視覚的特長を利用することで、動きが激しくエンコードが難しい映像でも高画質・高圧縮を実現。Web、モバイル配信で求められる低ビットレートでのエンコードにおいて威力を発揮する。
ライブ配信に対応した機能も充実している。ライブ配信中に映像の輝度、コントラスト、ガンマ補正、音声レベル、リップシンク遅延などをリアルタイムで処理したり、テキストやロゴをリアルタイムで挿入することが可能。ライブ配信と同時にファイル出力や複数チャネルへも配信し、ライブ中継後、すぐに自動で再配信を行うこともできる。
ブースではCambria Liveの画質や操作感を体感してもらうため、会場内の様子を撮影し、Ustreamでのライブ配信デモを行っている。PCやモバイルデバイスなどを利用しているユーザはインターネットに接続し、実際にUstream経由で高画質映像をチェックすることができる。リアルタイムでの輝度やコントラストの調整、テキストやロゴを挿入する機能なども体感できる。
■高画質ファイルコンバートシステム「Cambria FTC」を展示
高画質ファイルコンバートシステム「Cambria FTC」も展示している。Cambria FTCはブロードキャスト、Web、モバイルなどに適したファイル形式への高画質変換を実現したファイルコンバートシステム。H.264、MPEG2、DV、DVCPRO HDなどのファイルの入出力が可能だ。ビデオ圧縮フォーマット変換だけでなく、解像度やフレームレートの設定、ロゴ挿入や音声レベル調整などのビデオ/オーディオ処理機能も搭載する。
Cambria Liveとの連携で、配信中にリアルタイムでカット編集を行うことができる。例えば、ライブ配信中にIN/OUT点を設定し、ファイルリストを作成。ライブ中継終了後、即座にファイルリストをCambria Liveが自動で読み込み、ダイジェスト配信を行える。その際、HTTPストリームやWindows mediaストリーム、iPhoneやiPadなどへの複数同時配信も可能だ。
■PCボード型の新世代カメラシステムを参考出展
SXH-360シリーズはPCでのカメラコントロール、画像処理や映像記録のために設計されたPCボード型の新世代カメラシステム。既存のビデオフォーマットの制約にとらわれないリアルタイムキャプチャ、リアルタイム処理が可能で、自由度の高い映像処理装置を構築できる。
CMOSセンサーを搭載したカメラヘッドと、PCボードの映像処理部で構成される。カメラヘッドはQXGA対応の1/2.8型「ソニー製IMX036」を搭載し、有効画素数は327万画素。
ブースではSXH-360シリーズをベースに構築したカメラシステムを参考出展し、ユニークな活用方法を紹介している。具体的にはQXGAサイズの映像の一部をリアルタイムキャプチャし、接続された小型のモニターに映し出すというもの。対象の動きを検出し、そこにキャプチャ位置を設定することも可能。対象の動きを自動的に追い続け、その部分だけキャプチャすることができる。アイデア次第で、さまざまな用途に応用できそうだ。
■ヘッド分離型フルHDビデオカメラ「MEC-2000シリーズ」を展示
MEC-2000シリーズはCマウント対応の小型HDカメラヘッドと、電子ズームや画像反転などのリアルタイム映像処理が可能なカメラコントロールユニット(CCU)で構成された分離型のフルHDビデオカメラ。CMOSセンサーにQXGA対応の1/2.8型「ソニー製IMX036」を搭載し、有効画素数327万画素の高精細な映像と高い色再現性を実現する。
16:9のモニター上に効果的に映像をリアルタイムに合成表示できるマルチウインドウ機能を搭載する。例えば、解像度が2048×1536の映像を720×576にリサイズして表示したり、1920×1080で表示される映像領域の中心付近を1200×1080で表示することが可能だ。対象の一部を詳細に分析する場合などに適しており、医療、学術研究分野でニーズが高いという。ユニークなアングルでの番組制作用カメラとしても利用できそうだ。
カメラヘッドとCCUの接続には、市販のツイストペアケーブル(LANケーブル)を使用し、最長40mの接続が可能だ。大がかりな施工が必要なく、低コストで導入できるという。
「SXH-360 Series」のボード部分