【Inter BEE 2011】パナソニック H.264新コーデックファミリー「AVC ULTRA」を紹介 マスター用高画質からネットワーク用低ビットレートまでカバー
2011.11.21 UP
パナソニックグループ(パナソニック株式会社、パナソニック電工株式会社、パナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社)は、“Link together Link to the future ~Evolving AVC-World~”をコンセプトに出展した。展示ブースでは、放送・プロ映像業界へ向けた新製品のラインナップに加え、ネットワーク対応 やシステム連携など新たな“Link(つながり)”を提案。また、新規格のプロ用映像圧縮コーデック 新体系“AVC ULTRA”、P2HDシリーズとAVCCAMシリーズ、HDシステム機器の連携で実現する多彩で幅広い活用シーンへの対応などを国内で初披露した。来年開催の ロンドンオリンピックで史上初の3D放送をサポート予定の進化した3D映像撮影システムなど、パナソニックの3D HD映像ソリューションも紹介した。
■CM、ドラマ、映画のデモを実演
パナソニックは「AVCイントラ クラス200」(1920×1080/60p、10ビット4:2:2サンプリング、イントラフレーム圧縮、映像ビットレート約200Mbps)と「AVC-LongG」(1920×1080、10ビット4:2:2サンプリング、Long GOP圧縮、映像ビットレート約25-50Mbps)の新コーデック体系「AVCウルトラ」の映像を国内初披露した。
スイートにおける「クラス200」のデモでは60p、10ビット4:2:2の映像で、CMやドラマ、映画といった、これまでのAVCイントラ100ではニーズに対応し切れなかった制作領域への可能性を見せた。2013年ごろにカムコーダーやデッキを製品化する計画。それまでに編集、アーカイブなどの環境を整える戦略だ。
■ネットワーク上で機器間素材伝送をデモ
また、今回、スイートでは、ノンリニア編集機とデッキ、アーカイブなどの機器間における素材伝送を、P2カードを移動することなくネットワークで実現できる様子も示した。AVCウルトラの機材が登場してくれば、そのまま高画質・長時間のファイルベースワークフローが実現できる。
AVCイントラ対応のサーバーや編集システムなどは有力パートナー企業からリリースされており、「ウルトラ」への対応も進むと思われる。同一ファイル上に映像・音声を格納するMXFの方式の一つ「OP1A」への対応も注目点。AVCイントラは番組制作系システムとして有力な存在になりそうだ。