【InterBEE 2010】東芝 64Gbitのフラッシュメモリを使ったファイルベースフラッシュメモリサーバ 「VIDEOS neo」を初展示
2010.11.18 UP
VIDEOS neo 番組サーバーシステム
CMワークフロー
東芝は、自社64Gbitのフラッシュメモリを使ったファイルベースフラッシュメモリサーバ(VIDEOS neo File-Based Flash Memory Server)「VIDEOS neo」を初展示している。
■ ファイルベースフラッシュメモリサーバ「VIDEOS neo」を初展示
東芝は、2009年11月12日に発表したファイルベースフラッシュメモリサーバ「VIDEOS neo」を今回のInterBEEに初出展した。この「VIDEOS neo」の特長は、自社のNAND型64Gbitフラッシュメモリチップと独自メモリ管理技術により、高信頼性とサーバーシステムの省スペース化、省電力化を実現している。また、独自開発のTCP/IPオフロードエンジン「NPEngine」を採用することにより、「1G Ethernetポートあたりの転送速度が678Mbpsの高速ファイル転送を実現している」という。
「VIDEOS neo」は、HD/SD-SDIの映像入出力、SDIエンベデットオーディオとDiscrete AES/EBUの音声入出力フォーマットのベースバンドインタフェースに加え、MXF(MXF OP1a)ファイルによる入力に対応。ベースバンドの入力は最小1ch/最大40ch、出力は最小2ch/最大40ch。ファイルインタフェースは、1G Ethernet 10ポート。コーデックはGFやXDCAMなどのMPEG-2とP2のAVC-Intraをマルチコーデック機能を持っている。
そして、「VIDEOS neo」は、CMバンクシステムや番組サーバシステム、ニュース送出システムなどのアプリケーションとの連携を想定して、Ethernet/API、RS-422 (Protocol:VDCP etc)、SEC NET-LANのオープンな業界標準制御インタフェースを採用している。
■ VIDEOS neoを利用した番組サーバーシステムソリューションを提案
このVIDEOS neoを中核としたソリューションの1つとして、番組サーバーソリューションを提案している。
具体的な利用イメージとしては、東芝が得意とするマスター送出装置と連携した番組送出サーバとしての利用である。番組素材をベースバンドまたはファイルとしてVIDEOS neoへ登録し、マスターからの指示により登録した番組をベースバンドで送出する。
「番組アーカイブシステムとしてはVIDEOS neoは容量的に利用するのは難しいが、番組サーバシステムとしてVIDEOS neoを利用することで、従来3〜4本のラックが必要であったのが2本のラックで構築できる(説明員)」と省スペース化をアピールした。
■ MXFに対応したCMワークフローを提案
もう1つのVIDEOS neoを中核としたソリューションとして、CMワークフローを提案している。
VIDEOS neoは、CMファイル交換基準となるMXFフォーマットに対応しており、GFやXDCAM、P2からのMXFファイルを取り込むことができる。そこで、VIDEOS neoを介して、CM素材をファイルとして取り込み、その取り込んだCM素材をベースバンドで既存のCMバンクシステムへ出力できるCMサーバとして利用する。
また、将来放送局がファイルベースのCMバンクシステムへ更新する場合には、「このVIDEOS neoをCMバンクシステムとして利用することができる」と東芝ソリューション株式会社社会インフラソリューション部主査の中村昭氏は説明した。なお、このVIDEOS neoは、フジテレビのCM送出サーバに使用しているという。
この他、CMワークフローコーナーでは、搬入したGFやXDCAM、P2のメディアからそのメディアに入っているMXFとXML形式のメタデータを取り込むためのCM交換メタデータアプリケーションも紹介している。
VIDEOS neo 番組サーバーシステム
CMワークフロー