【IBC08】米On2、最新の高効率映像CODEC「VP8」を発表
2008.10.2 UP
映像用CODEC開発企業である米On2社は、最新の符号化方式「VP8」を発表した。このCODECは、MPEG-4 AV/H.264に比べて、30%から80%の高効率化を果たしている。ここで言う高効率化とは、同じSN比でのビットレートの違いを意味する。高効率化は、QCIFのような小さな画像だけではなく、1280x720PのようなHDでも達成されている。
概要を発表した同社CTO(最高技術責任者)のPaul Wilkins博士によれば、このCODECは「初めてマルチコアを念頭に設計された」ものであり、最高64コアに対応しているという。また、CPUとしてはARMを主要なターゲットして最適化しており、モバイル用途を強く意識したものとなっている。
同博士の解説によれば、AVC/H.264に比べて「ループフィルタ(デブロッキング・フィルタ)」部分でCPUのSIMD命令を活用するようにアルゴリズムが組まれているという。同社は、このCODECのエンコーダ、デコーダのライセンスをソフトウェア各社に販売する。