【Inter BEE 2011】加美電子工業 簡易な計測が可能な地デジ/BS用レベルチェッカー「DL250」などを出展
2011.11.18 UP
国内および海外向けの多様なレベルチェッカー
視覚障害者向けTV音声受信装置
加美電子工業は国内および海外向けレベルチェッカー製品を多数展示している。特に力を入れているのが、新製品の地デジ/BS用レベルチェッカー「DL250」である。
■BSアンテナ工事を効率化する「DL250」
DL250は地上波デジタル放送(13ch~62ch)およびBS放送(BS1~23ch)の電波強度を測定する装置。レベル確認に加えて、デジタル放送の信号品質を示す「BER」「換算CN」「GI」の測定が可能だ。
これまで上位機種のみ確認ができたマルチパスのうちGIについて、大まかな傾向を知ることができる。アンテナに直接つないで計測することで、アンテナの最適な設置場所、アンテナの方向調整などに役立つ。計測結果を数値として確認できるので、BS工事に熟知していない作業者でも利用しやすく、作業効率の向上が期待できるという。
大きさは縦183mm×横60mm×奥行き25mmのポケットサイズ。重量は電池込み(単3乾電池3本)で240g。連続使用時間はレベルのみの場合で24時間、UHFデジタル(BER、換算CN、GI)の場合で3時間半。
■南米、アフリカ向けのレベルチェッカーも出展
ブースでは南米向け周波数対応レベルチェッカー「DL250B」も出展している。DL250Bはブラジル、チリをはじめとしたISDB-T採用国向けレベルチェッカー。レベル、BER、換算CN、GIの測定が可能だ。
今後の製品化に向けた参考出品も注目だ。その1つであるISDB-T 8MHz帯向けレベルチェッカー「DL250-8」は、アフリカにおいて採用が検討されている8MHz帯ISDB-T用特別モデル。簡易型としては、初の8MHz帯域用モデルとなる。レベルはもちろん、BER、換算CN、簡易GIの測定が可能。電池駆動のため、電力事情が不安定な地域においても、安定して使用できる。
■地デジの音声のみ受信する装置も開発中
視覚障害者向けTV音声受信装置も今後の製品化を検討しているものの1つ。アナログ放送時代はFMラジオでVHF/UHFのテレビ放送を受信できたが、地デジになると、ラジオでの音声受信はできない。ワンセグ用受信機を利用すれば、音声を聞くことはできるが、画面を見て操作することが前提のため、視覚障害者や高齢者では操作が困難だ。視覚障害者向けTV音声受信装置はこうしたニーズを踏まえ、地上デジタル放送の音声受信を可能にする製品。視覚に頼らない簡便な操作で、視覚障害者の地デジ利用をサポートする。
国内および海外向けの多様なレベルチェッカー
視覚障害者向けTV音声受信装置