【Inter BEE 2011】ミハル通信 館内デジタル自主放送システム MRシリーズ
2011.11.18 UP
館内デジタル自主放送システム「MR3300X」
放送局向け緊急バックアップシステム
地デジ信号チャンネルチェッカー「見張るチャン」
「見張るチャン(MR9000X)」
ミハル通信は、館内デジタル自主放送システム「MR3000Xシリーズ」、放送局向け緊急バックアップシステム、地デジ信号チャンネルチェッカー「見張るチャン(MR9000X)」を展示した。
■ IPネットワーク配信に対応した新製品の館内デジタル自主放送システム「MR3300X」を展示
同社では既存のアナログ放送共聴設備をそのまま利用しデジタル化を実現する館内デジタル自主放送システムソリューション「MR3000X」シリーズを展示した。「MR3000Xシリーズ」はハーフユニットサイズの筐体で、(1)館内デジタル自主放送を低コストで導入できるHD/SD MPEG2エンコーダを搭載したHD/SD OFDM変調器「MR3000X」、(2)放送局や競技場向け高画質・高機能のハイスペックHD OFDM変調器「MR3100X」、(3)MPEG2 SDエンコーダーを4つ搭載したQuad SD OFDM変調器「MR3200X」、(4) ホテル・企業・店舗などの本部から拠点など他地点への映像配信が可能なIPネットワーク配信に対応したIP OFDM変調器「MR3300X」の4種類をラインナップしている。
同社がラインナップする館内デジタル自主放送システムについて、「共通設計によりコスト削減を実現し、色々な用途に利用できるシステムを用意している(説明員)」と説明した。
■ 放送局向け緊急バックアップシステムを展示
災害時のバックアップ装置・エリアワンセグ放送の送出機として利用できる放送局向け緊急バックアップシステムを展示している。ブースでは、エリアワンセグ放送を想定した1セグ放送のデモンストレーションと12セグメントを利用したフルハイビジョン放送のデモンストレーションを行っていた。「12セグメントによるフルハイビジョン放送のデモでは、映像が綺麗であることを確認してもらっている(説明員)」という。
この放送局向け緊急バックアップシステムは、地上デジタル放送の12セグメント用MPEG2エンコーダとワンセグ用H.264エンコーダ、TS多重化部、SI/EPG生成部を内蔵した1Uラックサイズ筐体のOFDM変調器である。用途としては、緊急災害時などで放送局施設が被害を受けた時の最低限の放送サポートやホワイトスペース特区でサービスが期待されている「エリアワンセグ放送」の送出機としても使用できる。「放送事業者からの引き合いが多く、既に毎日放送やテレビ静岡に納品している。さらに福井テレビでのエリアワンセグの実証実験でも利用して頂いている(説明員)」と説明した。
■ 日本テレビと共同開発した地デジ信号チャンネルチェッカー「見張るチャン」を展示
同社では、日本テレビと共同開発した地上デジタル放送の電界強度や電波の品質などを簡易に確認する装置である地デジ信号チャンネルチェッカー「見張るチャン(MR9000X)」を展示する。特長は、地上デジタル放送の電波をチャンネル単位で測定することができ、遅延プロファイル電波監視モードを用いた送信所判定ができるという。ブースでは、単チャンネルモードと電波監視モードの2つのデモンストレーションを行っていた。
本装置の電波監視モードは、「当初スカイツリーからの地デジ電波と東京タワーからの地デジ電波の監視用として開発したため、関東地域でのみの利用を考えていた」と技術部ソフトウェア設計課アプリケーショングループ主任の荻野 哲也氏は説明した。しかし、「複数のSFN局が受信できる場所であれば、同様に送信所を判定することができるので、関東地域以外での販売も検討したい」と述べた。
この他、ミハル通信では、今回のInterBEE2011にあわせて発表した同社の新HFCシステム「Nシリーズ」を展示した。このNシリーズは、これまで伝送路設置時にはプラグイン等のアクセサリーで調整しながら設定していたアンプ、ノードなどがボタン1つで完全自動調整できるようした製品だという。説明員によると「従来製品の30%〜60%の省電力化を計っており、電気代の節約や計画停電時間内でも動作させることがでる」説明した。
館内デジタル自主放送システム「MR3300X」
放送局向け緊急バックアップシステム
地デジ信号チャンネルチェッカー「見張るチャン」
「見張るチャン(MR9000X)」