【INTERBEE CONNECTED2018】「マルチスクリーン時代の動画視聴者像 」セッション打合せレポート〜さらに進化したソーシャル・シークエンス分析!〜
2018.11.7 UP
左から、電通奥氏、森下氏、美和氏、ビデオリサーチ渡辺氏、荒島氏
グラフから、クラスターによりメディア生活がかなりちがうことがわかる
二回目の打合せで石松氏も入って全員集合!
INTERBEE CONNECTEDで様々に展開される企画セッション。そのトップバッターとして14日(水)10:30から行われるのは、昨年に続いて電通メディアイノベーションラボ統括責任者・奥律哉氏がコーディネートするセッション「マルチスクリーン時代の動画視聴者像 」だ。昨年発表され衝撃を与えた「ソーシャル・シークエンス分析」のさらに進んだ成果を披露してくれる。登壇するのは昨年同様電通・美和晃氏、ビデオリサーチ・渡辺庸人氏、石松俊之氏。先日行われた事前打合せにお邪魔して取材した。
(コピーライター/メディアコンサルタント 境治)
打合せには登壇する奥氏、美和氏、渡辺氏のほか、メディアイノベーションラボの一員である森下真理子氏、ビデオリサーチから荒島翔太氏も参加した。石松氏は欠席だったが奥氏によれば「二回目の打合せですべて把握してもらえるので大丈夫!」なのだそうだ。
さてソーシャル・シークエンス分析は、人びとの「起きる・外出する・帰宅する・テレビを見る・寝る」といった日々の行動の順序(シークエンス)とメディア接触の関係を分析するもの。昨年はデータからメディア接触形態をいくつかに分類し、すでに「スマホシフト型」「タイムシフト型」がそれぞれ3割程度を占めている状況を示して会場を驚かせた。今年の夏の電通報ではこれを7分類30スタイルに分けて捉えた分析を掲載している。(下記関連URL3つ目を参照)今回のInterBEEではさらに進化させた分析が期待できそうだ。
打合せでは、渡辺氏が分析の途中経過を報告し、メンバーで見解を述べあっていた。クラスター別に見ていくと、ライフスタイルによってメディア接触がまったく違い、その多様さがわかってくる。もはや単純な性年齢別では把握できないことがあらためて認識できた。また、いまやどの層でもネット動画視聴が生活の中である部分を占めていることも見えてくる。美和氏からはより俯瞰的視点でのメディア接触のデータが示され、併せて見ていくことで面白い実態が浮かび上がっていく。当日のセッションでも、渡辺氏と美和氏による分析発表とそれをどう解釈するかの議論が展開されそうだ。
これまでのメディア分析はテレビ視聴率を中心に据え、性年齢別の捉え方と夫婦と子どもの標準世帯を基準に考えがちだった。だがマルチスクリーンの時代が来たいま、メディア接触もそれを楽しむ生活者も実に多様に広がり、これまでのモノサシでは計測できなくなりつつある。どうすれば把握でき、どう計測すればメディアビジネスに有効なのかはまだまだ模索が続きそうだ。ソーシャル・シークエンス分析はその模索の重要な方向性を示していると言える。このセッションでその考え方を知り、新しいモノサシのひとつとしてインプットすることは決して無駄にはならないはずだ。すでに聴講予約は満員締切になっているが、予約できた方はぜひ楽しみにしてもらいたい。
左から、電通奥氏、森下氏、美和氏、ビデオリサーチ渡辺氏、荒島氏
グラフから、クラスターによりメディア生活がかなりちがうことがわかる
二回目の打合せで石松氏も入って全員集合!