【InterBEE 2012】InterBEE 2012が開催 過去最多の871社が出展

2012.11.15 UP

開会式テープカット
総務省 情報流通行政局担当 官房審議官 南氏

総務省 情報流通行政局担当 官房審議官 南氏

経産省 商務情報政策局・クリエイティブ産業担当審議官 中山氏

経産省 商務情報政策局・クリエイティブ産業担当審議官 中山氏

主催者であるJEITA理事の湛氏

主催者であるJEITA理事の湛氏

 11月14日、音と映像と通信のプロフェッショナル展「InterBEE 2012」が開幕した。
 初日、14日の開場の前に開催された開会式は、後援の総務省、経済産業省、一般社団法人 電子情報技術産業協会、IABMからの来賓を迎えて開催された。

■JEITA 湛(たたえ)理事「メディアの多様化に対応したアジア最大級の放送機器展」
 冒頭、主催者である一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA) 理事の湛(たたえ)久徳氏が挨拶に立ち、今年48回目を迎えるInterBEEは、出展企業数が過去最高の871社、うち海外から35カ国地域から491社の出展があったことなどを紹介。「米国のNAB、欧州のIBCと並び、世界トップレベルの映像、放送機器、音響機器、照明機器などが一堂に会するアジア最大級の放送機器展」と述べた。
 湛氏はまた、「ポストデジタル化時代を迎え、InterBEEでは、メディアの多様化に対応し、IPTV、モバイルTV、デジタルサイネージ、デジタルシネマ、3D、デジタルコンテンツなどを紹介するクロスメディア部門を設置。さらに、国際会議場では機器展示と密接に連携したInterBEEコンテントフォーラムを開催し、国内外から放送・映像・音響の各分野の専門家をお招きするほか、次世代の育成に貢献するチュートリアルセッションも開催する」ことなどを紹介し、拡充しつつあるInterBEEの展示内容・催しについて説明した。
 湛氏は最後に、「InterBEEでは、本日からの開催3日間で、3万人を越える広範なユーザーのみなさまをお迎えする。出展のみなさま、来場のみなさまにとって、今回のInterBEEが、情報交流やビジネス創出の場として、その役割を果たし、一年に一度の機会を効果的に活用され、十分な成果が得られますことを期待する」と締めくくった。

■総務省 情報流通行政局担当 官房審議官 南氏「デジタルを活かした新たなサービスを」
 続いて、来賓として開会式に参加した、総務省 情報流通行政局担当 官房審議官 南俊行氏と、経済産業省 商務情報政策局・クリエイティブ産業担当 審議官の中山亨氏が祝辞を述べた。
 南氏は、InterBEEについて「世界最先端の放送機器・映像・音響機器が一堂に会して、新しい技術と技術が出会うことによって、さまざまな情報交流を通じて新しいビジネスチャンスが生まれる絶好の機会と期待している」と述べた。さらに「また、ポスト地デジの本命が何になるのかということに関し、一人一人の目でぜひ、確かめていただきたい」として、「ポスト地デジ」というキーワードを掲げた。放送のデジタル化の意義について「デジタルの良さ・特徴を活かした新しいサービス、特に通信と放送の連携をしたサービスを一日も早く、国民のみなさまにお届けできるような環境整備に力を傾けていきたい」とし、「デジタル化による新サービス創出の環境整備」が 放送のデジタル化の次なる課題であると示した。
 その上で、総務省が発足した「放送サービスの高度化に関する検討会」(座長・須藤修東大大学院教授)に言及し、「日本のお家芸でもある、高精細化、いわゆる4K/8K、スーパーハイビジョンの実施をどうするかという問題とテレビの高機能化と呼ばれるスマートTV、の実用化のルールをどう決めていくのか、たぶん、この二つの流れはお互いに刺激をしあいながら、お互いに高めあうことによって、新しい刺激を産んでいくということだろうと考えている。一日も早く、実現に向けたロードマップをつくりあげたいきたい」と抱負を語った。
 最後に、「まだ気が早すぎるのではないかと思われるむきもあるかもしれないが、この分野の変化・進化のスピードはものすごいものがある。ポスト地デジの10年先を見極めた上で、今から、アクションをとっていかなければ手遅れになる」と危機感を示し、「関係者の知恵を拝借しながら、きちんと道筋を立てていきたい」と括った。

■経産省 商務情報政策局・クリエイティブ産業担当 審議官 中山氏「放送と通信の融合で多様な楽しみ方を」
 経産省審議官の中山氏は冒頭、InterBEEを「国内外の市場へ向けて、世界最高水準の日本の放送技術、機器をとりまく技術を発信していく大変良い機会」と位置づけ、「大いに活用して新しいビジネスが生まれていくことを期待している」と述べた。
 続いて、日本のテレビなどの電機業界について、「家電エコポイントや地デジ移行の買い換え需要などの反動」や「歴史的な水準にある円高」などの影響もあり、「とりわけテレビ関連の企業はみな、非常に厳しい経営状況、経済状況にある」としながら、「ただ、その中にあっても、日本のものづくり、製造業のみならず、コンテンツ、デザイン、感性というものは、さまざまなものを含めた日本のものづくりは決して損なわれていないし、依然として世界最高水準だと信じ、信頼している」と日本のものづくりに対する期待感をにじませた。
 中山氏はまた、10月に開催したCEATECで会場での体験を引き合いに次のように話した。「4Kのように新しい高精細なディスプレイを見て、きれいだと感動するとともに、一刻も早くこの美しさを十分に活かしたコンテンツを家でも楽しみたいと思った。それと同時に、今間だ10-15%といわれているインターネットへテレビがつながっていくとうことで、まさに放送と通信の融合、という形で新しいコンテンツサービスが広がるし、多様な新しい楽しみ方が生まれてくると心から楽しみにしている」(中山氏)。
 中山氏は続けて、「経産省でも、JEITAと連携をして、「次世代テレビに関する検討会」( 委員長・慶応義塾大学特任准教授芦村和幸氏)を設置し、検討を進めている」と述べ、「総務省からも参加していただき、我々からも総務省が行っている放送サービスに関する検討会にも参加させていただいている。完全に相互乗り入れの形で、競争事業とと、機器を作っていく、またコンテンツをつくっていくということが一体として、車の両輪として、これから先の姿をともに検討していこうとしている」とハードとコンテンツの業界が供になり、国際的な新市場の創出へ向け、官民一体の態勢を構築している状況を説明。「こうした検討会で早く先行きを示していくことが、まさに産業の活性化、それから、新しい産業を産んでいくということにつながる。みなさんの意見をもらいながら、先に進んでいきたい」と意欲を示した。

 この後、2012年国際放送機器展実行委員会、座間隆司委員長が開会宣言を行い、最後に、総務省、経産省、電波産業会、IABM、電子情報技術産業協会、実行委員会から、代表者が参加してテープカットが行われた。

[テープカットの登壇者](画面左から)
座間 隆司 委員長(2012年国際放送機器展実行委員会)
ジョン・アイヴ 氏(Director of Business Development & Technology, IABM)
中山  亨 氏(経済産業省 審議官(商務情報政策局・クリエイティブ産業担当)
南  俊行 氏(総務省 官房審議官(情報流通行政局担当)
松井 房樹 氏(一般社団法人電波産業会 常務理事)
湛  久徳 理事(一般社団法人電子情報技術産業協会)

総務省 情報流通行政局担当 官房審議官 南氏

総務省 情報流通行政局担当 官房審議官 南氏

経産省 商務情報政策局・クリエイティブ産業担当審議官 中山氏

経産省 商務情報政策局・クリエイティブ産業担当審議官 中山氏

主催者であるJEITA理事の湛氏

主催者であるJEITA理事の湛氏

#interbee2019

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