Inter BEE 2021

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Special 2023.01.31 UP

【Inter BEE CURATION】ベスト16へ期待が高まったドーハの歓喜!テレビ×動画配信アプリで多様化する新しい景色の見られ方

重光ゆみ VRダイジェスト+

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※INTER BEE CURATIONは様々なメディアとの提携により、Inter BEEボードメンバーが注目すべき記事をセレクトして転載するものです。本記事は、ビデオリサーチ社の協力により「VRダイジェストプラス」から転載しています。デジタルツールの発展は様々な相乗効果を生み出します。

【この記事はこんな方にオススメ!】
✅スポーツ国際大会の視聴状況に興味がある方
✅テレビ×デジタルのコンテンツパワーを知りたい方

1. はじめに

1993年の「ドーハの悲劇」が、「ドーハの歓喜」に変わった2022年のFIFAワールドカップカタール大会。 コロナ禍を越えて、現地で声援を送るサポーターの姿も話題になりましたが、日本から熱い思いを届けるべく、映像を通して応援した人も多くいました。テレビや配信で、FIFAワールドカップカタール2022をどのようにみたのか、2022年11月20日~12月3日のグループステージ期間におけるテレビ視聴率とesXMPのデータを用いて紐解いていきます。

2. テレビで、全国推計7526.1万人がグループステージ日本戦3試合を視聴

日本はグループステージをスペイン、ドイツ、コスタリカと同じグループEで戦いました。初戦は優勝経験国のドイツとの闘い、前半に先制される厳しい流れでしたがなんとか1失点で耐え、後半にメンバーを入れ替えながら攻めていき、2対1で逆転勝ちというジャイアントキリング!NHK総合での中継は、全国で推計4231.2万人に到達した番組となりました。

コスタリカとの第2戦は日本時間で日曜日の19時キックオフ。予選突破への期待がかかる中、惜しくも敗戦とはなりましたが、中継番組は全国推計6080.2万人にリーチしました。

第3戦も優勝経験国スペインとの対戦。予選突破に向けた条件はかなり厳しく、日本時間も平日の早朝4:00キックオフという環境でしたが、こちらも1点先制された後、5分ほどの間に2点を取って逆転勝ち。新しい景色を見せてくれたこの試合の中継は全国推計2797.1万人にリーチ。

グループステージの3試合累積ではなんと7526.1万人がテレビの前から応援を届けており、日本中が熱狂の渦に包まれていたことがわかります。(全国推計到達人数、1分以上リーチ)
プレスリリース:FIFAワールドカップカタール2022 グループステージ日本戦3試合  全国で推計7526.1万人が視聴~「全国32地区 テレビ視聴率・到達率」から「平均視聴人数・到達人数」を推計~

3. テレビで見た?配信で見た?

今大会では、テレビ放送での中継だけではなく、ABEMAで全試合生中継・見逃し配信が無料でおこなわれました。一部試合はNHKプラスでも配信されました。皆さんはどのようにワールドカップをご覧になりましたか?

グループステージ終了後に行ったesXMPでのアンケート(男女15-69才)によると、ワールドカップを視聴した人のうちテレビと配信両方見た人が22.1%、配信のみの人も11.0%を占めています。グループステージ終了時点でこのカタール大会の満足度をきくと、テレビも配信も見た人が82.7点で、いずれかで試合中継を見た人たちの平均値(72.6/100点)を上回り、満足度が高かったことがわかります。(図1)

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さらに、テレビ×動画配信の見られ方による視聴者層の違いをみてみます(図2)。テレビのみで見ているのは日本代表のスポーツを幅広くチェックするタイプで、男女問わず年齢層の高い人でした。テレビも配信も使っているのはM2(男性35-49才)~M3(男性50-64才)層が多く、普段からサッカーのリーグ戦なども幅広くチェックしている人。配信のみで見たのは男性の若年層が中心で、スポーツの中でもサッカーを主に応援している人でした。

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動画配信サービスで見たグループステージの試合をアンケートで聞いてみると(図3)、日本戦がTop3に並びました。なかでも、早朝の「日本×スペイン」が最も多く見られており、テレビのない寝室などで、応援していた姿がみえてきます。日本と同じ組の試合もよく視聴されており、特に6位の「コスタリカ×ドイツ」は、1位の「日本×スペイン」と同時間帯にも関わらずランクイン。早朝に日本の予選突破を願い、グループ内の勝ち点の行方をABEMAで見守っていた人が今回配信で見ていた人のうち75.0%※にも届きました。(※日本×スペイン・コスタリカ×ドイツいずれか見た割合)
また、4位には日本に先んじてジャイアントキリングを起こした「アルゼンチン×サウジアラビア」がランクインしています。

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このように、今回のワールドカップでは試合中継を配信で見た方も多いようです。試合数が多く、オリジナルの番組を配信していたABEMAでの視聴者に絞って、その決め手となった要因をみてみましょう。(図4)
日本戦中継をABEMAで見た理由は、約半数が「解説者が好みだったから」と答えました。Twitterなどでも話題となっていた本田圭佑さんの解説はやはりABEMAを選ぶ決め手になっていたようです。
海外チーム同士の対戦をABEMAで見た理由は、24時までに終わる試合を見ていた人は「普段からサッカー中継を動画配信サービスで見ているから」積極的に配信を選択している様子がうかがえました。24時以降にキックオフの試合を見た人は「動画配信サービスでしか放送されていなかったから」という理由が他の試合の視聴者層よりも高くなっており、全試合放送を満喫しているようです。

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4. FIFAワールドカップカタール大会を配信したことで、動画配信アプリの利用促進に!

esXMPでスマートフォンアプリの利用ログとアンケート結果を組み合わせてみると(図5)、ワールドカップ前2ヶ月(2022/9/20~11/19)に、動画配信サービスを利用していなかった人たちのうち、15.8%がアンケートでワールドカップのグループステージ(2022/11/20~12/3中継分)を配信で見たと回答しました。ワールドカップという大きなイベントを配信したことにより、スマートフォンを利用した動画配信サービスを新規でダウンロードしたり、しばらく離れていた人が久しぶりに利用したり、動画配信アプリの利用促進に貢献したことがわかりました。

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5. いかがでしたか?

テレビや配信を活用して、それぞれの好みの場所やスタイルで視聴することが可能になった2022年のFIFAワールドカップ。次回大会では、どんな新しい景色を、どんな方法で見ることができるようになるのか、楽しみですね。
今回はテレビの視聴率データと併せて、アプリの利用状況とアンケートデータから、FIFAワールドカップというコンテンツ視聴の全体像をとらえることができる事例をご紹介いたしました。
もちろんこの分析は、テレビ×デジタルのコンテンツのパワーを表すだけではなく、広告出稿の際にテレビとデジタルを組み合わせるとどれだけのパワーがあるのかをご検討いただく等、さまざまな場面でご活用いただけます。

ご興味お持ちいただけましたら、お気軽に以下よりお問い合わせください。

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【本記事で紹介したサービス】
・サービス名:ビデオリサーチ「テレビ視聴率
・調査時期:2022年11月23日~12月2日
・対象地区:全国32地区
・全国推計到達人数:個人全体4才以上における1分以上の番組視聴を"見た"と定義し、その番組をどれだけの人が視聴したのか(到達したのか)を推計した値です。 全国32地区の個人全体4才以上の到達率を拡大推計マスタ(※)に掛け合わせて推計しています。 「到達人数」は、「ユニーク到達人数」であり、重複はありません。(ザッピングして何度かチャンネルを合わせた場合も1カウントとしています)
※拡大推計マスタ
住民基本台帳、国勢調査より推計した人口・世帯数にビデオリサーチが実施するエリア内特性調査より推計した自家用TV所有率を乗じたものです。平均視聴人数、到達人数には、ビデオリサーチが視聴率調査を実施している調査エリアを全国に拡大推計して使用しています。

・サービス名:everysync「esXMP
・調査時期:2022年11~12月 アンケート:2022年12月3日~6日
・対象地区:関東・関西
・ターゲット:男女15~69才

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