Inter BEE 2023 幕張メッセ:11月15日(水)~17日(金) オンライン:12月15日(金)まで

本年の来場事前登録のアンケート回答が済んでいません。アンケートのご回答をお願いします。

アンケートに回答する
キャプション
映像制作/放送関連機材 2021.10.07 UP

【NEWS】キヤノン Inter BEE 2021でVR映像撮影システム「EOS VR SYSTEM」を出展  8Kを生かしたVR映像のワークフロー提案

IMG
RF5.2mm F2.8 L DUAL FISHEYE(EOS R5装着時)

キヤノンは10月6日、ミラーレスカメラと専用のレンズ、PCソフトウエアで構成するVR映像撮影システム「EOS VR SYSTEM」を発表。2つの魚眼レンズを備えた専用のレンズとPCソフトウエア2本を12月下旬に発売・公開する。カメラに新発売の専用レンズを装着することで、VR映像の撮影を実現しています。また、新公開のPCソフトウエアで撮影映像のVR規格形式への変換から簡易的な編集までできる。

11月17日(水)から19日(金)まで、オフラインとオンラインのハイブリッドで開催される音と映像と通信のプロフェッショナル展「InterBEE2021」のキヤノンブースにて、VR映像撮影システムを展示する。

■高画質な3Dの180度VR映像を実現する専用レンズ

IMG
2つの魚眼レンズによる撮影イメージ

専用のRFレンズの新製品「RF5.2mm F2.8L DUAL FISH EYE」は、2つの魚眼レンズを備え、左右の視差を利用した3Dの180度VR映像を撮影できる。3Dの180度VR映像は、YouTubeなどの動画配信プラットフォームにおいて一般的に採用されているVR映像形式。

開放F値2.8の大口径により、明るく高画質な撮影が可能。レンズ構成を光路折り曲げに最適化させたことで、基線長60mmの自然な視差を実現した。「RFマウント」の特長であるショートバックフォーカスを生かしながら、2つの魚眼レンズそれぞれにおいて「UDレンズ」2枚を効果的に配置したレンズ構成により、高画質を達成。また、レンズ構成を光路折り曲げに最適化させたことで、基線長60mmの自然な視差を実現している。

IMG

ゼラチンフィルターホルダーを搭載しており、NDフィルターの装着が可能。日中の屋外撮影など、高輝度時にシャッタースピードが意図せず速くなってしまうシーンでも、光量を抑制し、滑らかな動画撮影を実現。また、マウント部やフォーカスリングに防滴シーリングを採用している。

ミラーレスカメラ「EOS R5」に装着することで、8Kを生かした没入感のある高精細な映像を出力できる(12月上旬公開予定のファームウエアの適用が必要)。特殊コーティングの採用により、逆光時での撮影も可能。

特殊コーティング「SWC(Sub wave length Structure Coating)」を採用。レンズの表面に可視光の波長よりも小さいナノサイズのくさび状の構造物を無数に並べることで、光の反射を抑制している。レンズ内の光の反射が撮影画像に入り込んでしまうゴーストを低減することが可能。光の入射角の広いVR映像撮影用のレンズにおいて、逆光時などでも快適な撮影が可能だ。

■カメラ位置調整・同期設定やスティッチ作業が不要

IMG
「RF5.2mm F2.8L DUAL FISH EYE」の光学構成図

「RF5.2mm F2.8L DUAL FISH EYE」の2眼レンズそれぞれから入射する光を単一のCMOSセンサーを通じて記録する。これにより撮影前のカメラ位置の調整や同期設定、撮影後に映像を繋ぎ合わせる編集(スティッチ作業)が不要となり、映像制作ワークフローを効率化できる。

 PCアプリ「EOS VR Utility」は、VR映像の標準フォーマットとなる正距円筒図法への画像変換や、簡易編集までを行うことができる。撮影した静止画/動画の左右切り替え表示に対応。また、円周魚眼と正距円筒表示の切り替えもできるほか、対応レンズの視差/水平補正、180度VR映像のPCモニター上での再生や簡易カット編集にも対応している。

ユーザーの制作環境に合わせて、PCアプリ「EOS VR Utility」と「Adobe Premiere Pro」専用プラグイン「EOS VR Plug in for Adobe Premiere Pro」のいずれかのデータ変換ソフトウエアを選択することができる。データ変換をしながら、自動でレンズの視差/水平補正ができる。

「EOS Utility」と、スマホで画像確認や設定変更ができるアプリ「Camera Connect」のいずれかを使用することで、VR映像制作において撮影頻度の高いリモートでの撮影も可能。

また、8Kで記録した動画を、サイズや保存形式、フォーマットなどを変換して保存可能。「CanonLog」で撮影した動画にルックアップテーブル(LUT)を適用できる。ノンリニア編集(NLE)用として、映像ファイルフォーマットであるDPX(Digital Picture Exchange)やApple ProResでの出力にも対応する。

  1. 記事一覧へ