Inter BEE 2023 幕張メッセ:11月15日(水)~17日(金) オンライン:12月15日(金)まで

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映像制作/放送関連機材 2020.10.22 UP

【Inter BEE 2020】コーンズ テクノロジー 業界最高峰のオーディオアナライザ Audio Precision社製オーディオアナライザ最新製品など各種測定機器を出展

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 コーンズ テクノロジーは、11月18日から20日までオンラインで開催するInter BEE 2020に出展し、同社が国内販売から、修理等のサービスなどを扱うAudio Precision社(米国)のオーディオアナライザーの最新製品を出展する。

 業界最高峰のオーディオアナライザとされるAudio Precision社の APx555Bシリーズをはじめとした、オーディオアナライザの各種製品のほか、アコースティック測定、Dante/MADI測定など、多彩なアプリケーション。さらに、丸文株式会社が扱う、音響・振動計測機器メーカーのGRAS社、 アコースティックカメラ (音声可視化計測装置)のgfai tech社(ドイツ)、 Bluetooth試験装置・試験サービスのTeledyne LeCroy Frontline社などの製品・サービスを出展する予定だ。
 中でも、GRAS社はAudio Precision社と同じグループ入りしたことによる共同展開について出展ブースで紹介する。

■100年の歴史を持ち、世界トップレベルの企業に絞り込んだハイテク商社

 コーンズ テクノロジーは、エレクトロニクス関連機器や、電子部品などの販売・マーケティング・技術支援を展開する技術専門商社で、ダイヤ成膜装置の設計・開発・製造・販売なども手掛ける。同じコーンズ グループには、ロールス・ロイスやベントレー、フェラーリ、ランボルギーニなどの輸入で知られるコーンズ・モータースがあり、1階にフェラーリのショールームを構えた同じビルにオフィスを置いている。

 同社のルーツは、コーンズ商会(後のコーンズ・アンド・カンパニー・リミテッド)とアダムソン商会(後のドッドウェルジャパン株式会社)という二つの英国系商社に遡る。両社とも、1世紀以上にわたって日本と諸外国との貿易発展に寄与してきた歴史のある会社だ。

 2004年4月に、コーンズ グループの事業再編にともない豊富な市場経験と専門知識をもとに、販売、マーケティング、技術開発を提供する技術専門商社として、新たな一歩を踏み出し、その後もハイテク企業の吸収・合併を重ねて事業を強化している。今回出展するAudio Precision社も含め、コーンテクノロジーは、世界トップレベルの企業に絞りこんだ輸入商社という点が大きな特徴だ。トップレベルの製品を導入からアフターサービスまで、丁寧でキメ細かに手掛けるのが同社のスタイルとなっている。

■オーディオアナライザの業界標準 Audio Precision社製品を出展

 今回出展する代表的な製品がAudio Precision社のオーディオアナライザだ。Audio Precision社は、オーディオアナライザの開発、生産、販売を手掛けており、オーディオ評価に関する各種のソリューションも提供している。オーディオアナライザとは、一般にオーディオ・アンプやD-Aコンバータなど電子機器や電子部品の性能を表す「歪み率」を測定するもので、この歪み率の大きさが性能・品質を左右する。

 電気機器から放出される不要な電気的ノイズは、他の電気機器や無線設備などの動作に影響を与える可能性があり、これをEMI(Electromagnetic Interference、電磁障害)と呼ぶ。国際的な取り決めでこのEMIの限度値が定められており、日本でも電波法、電気用品安全法などで定められている。そのため、電気機器の開発・製造、あるいはメンテナンスにおいて、オーディオアナライザは重要なツールであり、その正確さ、信用度はそのまま、製品の信用につながることになる。

 Audio Precision社のオーディオアナライザは、こうした電気機器メーカーや、オーディオ機器開発会社から高い信頼を得ており、計測データの比較グラフに、あえてAudio Precision社のロゴを入れることでデータの信頼性を示す例も少なくない。同社の製品自体が、自他共に業界標準として認められている。

 今回、コーンズ テクノロジーが出展する、Audio Precision社のオーディオアナライザ「APx Bシリーズ」は、高いアナログ性能と、マルチモードを備えた柔軟なソフト、幅広いデジタルI/O やソフトウェアオプションを備えている主力製品だ。また、研究開発や、高速な製造工程テストなど、幅広いニーズにあわせて、各種のモデルがラインアップされており、最も強力で最も汎用性の高い測定器として定評がある。

 特徴は、計測用のセンサ部分と、計測に必要な複雑な計算処理を行う部分を分け、後者をソフトウェア化してコンピューター上で処理をする点だ。これにより、ソフトの改良で計測データをグラフ化するなど、さまざまな処理機能を増やせるようにしている。

 さらには、アナライザに他社製のオーディオインターフェースを用いることで、用途に応じて簡易的な測定が可能になった。コロナ禍で、研究・開発担当者も、自宅で業務をする機会が増えているが、そうした場合、開発中のパーツだけ自宅に持ち帰り、オーディオインターフェースとパソコンを接続し自宅でデータ解析をするといったことも可能になっているという。

■業界最高峰「APx555B シリーズ」 など多彩なラインアップ

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Audio Precision社製オーディオアナライザ「APx555B シリーズ」

 シリーズには、「APx555B シリーズ」 「APx52x Bシリーズ」「APx58x Bシリーズ」「APx515B」の4種類ある。前述のように、オーディオインターフェースをアナライザとしてパソコンに接続してデータ解析が可能なAPX-FLEXもある。

 APx555Bシリーズは、文字通り業界最高峰のオーディオアナライザ。-120 dBの残留THD+Nのパフォーマンスは、業界最高の値で他の全てのオーディオアナライザを凌ぐ性能を持つといわれている。

 THD(Total Harmonic Distortion)とは、全高調波歪(ぜんこうちょうはひずみ)のことで、アンプや電子部品から発生するノイズのこと。設計段階で計算された信号成分以外の高周波で、これがアンプなどのオーディオ製品や電子部品の品質に影響を与える。その他のノイズ(+N)も加え、THD+Nで、元の信号成分に対する全高調波歪+ノイズの比を表す。

 さらに、APx555Bはプロオーディオの製品で用いられるAES/EBU端子、S/PDIF端子を標準で装備し、ジッタ測定にも対応している。ジッタとは、デジタル信号のタイミングの揺らぎで、映像や音声に大きな影響を与えるものだ。既存のAPxシリーズと同様、各種のデジタルI/Oオプションを利用できる。制御ソフトは測定パラメータを設定して自動測定を実行するシーケンスモードと、リアルタイムに応答測定をおこなうベンチモードの2つのモードを搭載しており、高い操作性を実現している。

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Audio Precision社製オーディオアナライザ「APx515B」

 シリーズはこのほか、 ベーシックな2chの「APx515B」 や、アナログ入力最大4ch対応の「APx52xB」シリーズ、アナログ入力が8ch/16ch、アナログ出力2ch/8ch対応の「APx58xB」シリーズなどがある。APx515B以外の機種はモジュール方式となっており、計測対象にあわせた多様な専用I/Oが用意されているほか、オプションでHDMIやBluetoothなどの実装も可能だ。

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Audio Precision社製「AP500Flex」

 「APx500Flex」は、制御と計測を行なうPC用の「APx500ソフトウェア」とUSBのドングルキー「FLEX KEY」がセットになったもので、他社製の機器をインターフェースとして活用できる。

■オーディオ機器の周波数特性などプロオーディオの多様なニーズに対応

 アプリケーションも、さまざまな用途にあわせた製品があり、アコースティック測定、Dante/MADI測定など多様なニーズに対応している。

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APxアナライザ+APx1701によるアコースティック測定

 アコースティック測定とは、ヘッドホン、スピーカー、マイクなどのオーディオ機器の周波数特性や、インピーダンス、びりつき音(Rub & Buzz)などを測定するもの。実際の使用時の状況を再現しながら測定するために、アコースティック・チャンバーと呼ぶ周囲のノイズの入力を避けるための無響室も保有している。

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DANTE/MADI対応デバイス測定ソリューション

 LANケーブルを利用したデジタルオーディオネットワーク規格のDanteや、デジタルオーディオのマルチチャンネル・インターフェース規格であるMADIの測定用アプリケーションも用意されている。アナログ、AES3デジタル、S/PDIFデジタルや、ラウドスピーカーなどのアナログインターフェースの統合的な測定が可能だ。

■取扱い各社の測定機器も出展

 コーンズ テクノロジーは、Audio Precision社のほか、 音響・振動計測機器メーカーのGRAS社、 アコースティックカメラ (音声可視化計測装置)のgfai tech社、 Bluetooth試験装置・試験サービスのTeledyne LeCroy Frontline社などの製品・サービスも扱っており、今回のInter BEE 2020では、これらの出展も予定している。

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gfai tech社製 アコースティックカメラ (音声可視化計測装置)
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Teledyne LeCroy Frontline社製XBluetooth プロトコルアナライザ 「X-240」
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GRAS社製マイクロフォン

 なかでも、 音響・振動計測機器メーカーのGRAS社は、冒頭で紹介したAudio Precision社と同じグループに入ったことで、両社の連携がより強化されており、今回のInter BEE 2020でも、両社の共同展開について紹介する。

■45年の研究成果を生かしたGRAS社製シミュレータ「KEMAR」

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GRAS社のアコースティック測定装置

 GRAS社は高精度の測定用マイクと関連機器の開発・製造会社。1956年に世界で初めてコンデンサ測定用マイクを設計したデンマークの音響学の先駆者、Gunnar Rasmussen氏が1994年に設立した会社である。優れたダイナミックおよび高周波機能を備えた音響センサーを搭載した小型マイクを商品化し、これにより、大電力を使う電気機器をスイッチした時に発生するインパルスノイズの高精細診断を可能にした。

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GRAS社の製品。頭だけでなく胴のシミュレータに組み込むことで、より精度の高い擬人化テストが可能になる

 こうした電気機器のノイズ測定に加え、イヤホンやヘッドホン、耳栓や耳たぶなどの聴覚保護器具や、電話器などコミュニケーションで利用する音声機器の性能をテストするイヤーシミュレータ、マウスシミュレータといった製品も充実している。

 GRAS社のイヤーシミュレータ、マウスシミュレータ「KEMAR」は人間の頭と胴と音場の間の相互作用を研究するために過去45年間幅広い業界、テストで使用されてきた。「KEMAR」は大規模な人体の統計的研究に基づいており、現実に人間が装着している状態に近いシミュレーションができる。

 人間の耳は音響的に複雑な構造で、音量、チャンネル、減衰があり、複雑な音響インピーダンスをもたらす。また、より高い周波数では、外耳の周りの回折によって音場が変化し、内耳で固有の応答が得られる。人間の耳に関連する測定値を比較し定量化することができるようにするために、いくつかの国際規格や勧告があり、これらの測定時に、人間の耳や、口の周りの音場をシミュレートするために、「KEMAR」が用いられる。

 人間の口の周りの音場をシミュレートする マウスシミュレータは、電話の送話口や、音声通信ネットワークで同様に使用される他のマイクロホンのテストに使用される。「KEMAR」は、このほか、電話、補聴器、ヘッドホン、ヘッドセットなど、広範囲の測定に使用されている。頭だけでなく、胴のシミュレータもあり、イヤーシミュレータをこれらに組み込むことで、より精度の高い擬人化テストが可能になるという。

 このGRAS社の最新測定用マイクとAudio Precision社のオーディオアナライザを組み合わせることで、さらに高精度な測定を提案する。

【出展企業紹介】

コーンズ テクノロジー株式会社
電子通信ソリューション営業部  
URL:https://www.cornestech.co.jp/tech/

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