【INTER BEE CINEMA】InterBEE 開催60回を記念して映画制作技術に特化した新設エリア、 INTER BEE CINEMAが登場! 本格的な映画ロケセットを設置、映画・ドラマ制作現場のリアルを再現!
今年のInter BEE 2024では、開催60回目を記念した特設エリア、INTER BEE CINEMA(インタービーシネマ)が新たにホール3に設置されます。近年、映画やドラマ作品は、ネット配信動画などテレビ以外のメディアでも作品を観る機会が増えました。特にネット上の有料動画配信サービスにおいては、人気の高いオリジナルドラマ作品は、TVドラマはもちろん、国内映画作品以上の多額の制作予算を掛けています。様々な放送の枠を越えられることから作品のモチーフや時間の概念などを越えられるので、当然ながらその品質も、より映画的な手法を用いているものが多く、撮影手法もハリウッド映画作品に劣らず、そのクオリティの高さはいまや誰の目にも明らかでしょう。
特に2020年のコロナ禍以降、NETFLIXやAmazonプライム・ビデオ、ディズニープラス等を中心に、2018年末時点で1750万人(※)だった有料動画配信サービスの国内利用者数は、2020年末には2630万人、2023年末には3560万人へと増加しています。さらに2022年の国内における定額制動画配信(SVOD)の市場規模も約4,508億円となり、その市場シェアはNETFLIXが4年連続首位、U-NEXTが2位となりました。また利用者のコンテンツ視聴の満足度も、U-NEXTの87.5%を筆頭に、dアニメストア、YouTube Premium、Netflix、Disney+、Amazon プライム・ビデオなど、軒並み80%を超えています。これを結果を見ても、視聴されている映画・ドラマ系のコンテンツは、これまでのテレビコンテンツの質感から視聴者側も動画配信サービスのクオリティの高い質感に慣れ、それをより求めているのが現状のようです。
(※統計数字は、ICT総研2023年4月の調査資料より)
こうした流れを受けて、2021年あたりからテレビドラマでも、映画的な撮影方法を取り入れるなど、制作手法におけるクオリティアップが試されていますが、そもそもスケジュールと予算の関係から、編集や詳細なカラー調整等が行われないことが基本だったテレビコンテンツ制作現場に、映画的な制作スタイルを導入することは難しく、これまでには無かった多くの制作プロセスや技術を変更・追加することになってきています。
しかしそこには、いくつかの障壁があり、そもそもの使用する機材の違いもあります。例えばシネマカメラやシネマ用レンズなどの撮影機材の違いや照明技術や照明機材の違い、さらに収録後の細密な編集作業やカラーグレーディングなどの色調整などのポストプロダクション工程の違いなどです。さらに最近ではインカメラVFXや生成AIなどの新技術の導入など、品質の高い映画クオリティを実現するには多くの技術的な障壁が存在します。
今回のINTER BEE CINEMAでは、映画・ドラマ・CM撮影等の、特にプロダクション(ロケ撮影)の制作技術にフォーカスしています。撮影・照明・美術などが実際に映画の現場で使われているプロフェッショナルな仕様を再現することで、映画とテレビの技術・製品アプローチと交流の場を創出すると共に、映画のプロの現場に直接触れることで、映像・映画を学ぶ若手クリエイターや学生など次の世代を触発し、これからの日本の映画産業・映像産業の発展を支える次世代の育成にも貢献できる場として設置されたエリアです。