Inter BEE 2022 幕張メッセ:11月16日(水)~18日(金) オンライン:12月23日(金)まで

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Special 2024.11.05 UP

【INTER BEE BORDERLESS】企画セッション「After Hours ローカル局コンテンツに明日はあるのか?」事前レポート

境 治 Inter BEE 編集部

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左から、秋山大氏、森永真弓氏、阿久津友紀氏、永江幸司氏

ローカル局の将来はどうなるか。厳しい予測ばかりされがちだが、新しい取り組みで突破口の一つが開けないか?14日17時からのINTER BEE BORDERLESS「After Hours ローカル局コンテンツに明日はあるのか?」はそんなテーマを議論するセッションだ。LCB(Local Contents Bank)といういま開発中の仕組みを使ってローカルコンテンツの生活者に新しい見せ方ができないか。さらには海外展開の足がかりにできないか。具体的な仕組みを題材にディスカッションを展開する。さらにAfterHoursセッションとして会場の終了時間後も使い、聴講者からも気軽に意見や質問を募る。途中からは飲食を用意し、ネットワーキングの場も提供する。全国から集まった業界の人々で和やかに意見交換できるセッションになりそうだ。その事前打ち合わせの様子をレポートする。
(コピーライター/メディアコンサルタント 境治)

LCB(Local Contents Bank)を「平・要・快・熱」で解釈すると?

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LCBは55局のローカル局が参加し、A-PAB(一般社団法人放送サービス高度化推進協会)の支援で取り組んでいるプロジェクト。中心メンバーの一人、北海道テレビの阿久津友紀氏が説明する。
「ローカル局は1局でプラットフォームを持ってもなかなかPV数は上がりません。集まってやってみたら、もしかしたら見てくれる人が増えるのかもしれない。うちの局で例えばラーメンのコンテンツを集めても数が少ないですが、たくさんの局か集まってラーメン関係のコンテンツを集めたら、面白い見せ方ができるのではないか。それがLCBの発想の原点です。」
LCBはBankの名の通り、ローカル局の多様な番組を集めてタグ付けし、さまざまな取り出し方ができる仕組み。その出し先として、TVerとスカパー!の動画配信サービスSPOOXで配信する実証実験を年末から3月にかけて予定している。

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このLCBを題材に、ローカル局のコンテンツをどう活用すればいいか、2人のゲストを迎えて議論するのがこのセッションの趣旨だ。
1人目は、博報堂DYメディアパートナーズ・メディア環境研究所の森永真弓氏。同研究所は先日、最新のメディア研究として「平・要・快・熱」の4象限のチャートで人々のコンテンツ消費モードを説明している。
「例えばあるドラマ好きの人は、同じドラマでも作品によって視聴態度が<快>と<熱>の複数あると言うのです。自分をハッピーにするための材料として見て、時には倍速視聴することもある。一方でドラマそのものを楽しむために、集中して堪能し尽くすこともある。生活者の情報行動を、コンテンツジャンルで分類するより生活者の気分の方が今の実態に即していると見ています。」
森永氏の話を目を輝かせて聞き入る阿久津氏は、さっそくローカルコンテンツに置き換えて質問を浴びせていた。

BEAJのJapan Program Catalogと連携できる?ローカルコンテンツの可能性は尽きない

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2人目のゲストはBEAJ(一般社団法人 放送コンテンツ海外展開促進機構)の事務局長、秋山大氏。フジテレビでのネットワーク関係の経験も長く、ローカル局コンテンツの海外展開について豊富な知見を持つ。
「BEAJが作ったJPC(Japan Program Catalog)というサイトがあります。会員社の番組を名前の通りカタログ的に複数言語で紹介する、海外のバイヤーが600人以上登録しているBtoBサイトです。」
このJPCとLCBの連携の可能性の話を皮切りに、ローカル局のコンテンツの海外展開の様々な事例や将来的なあり方など話題は多岐に広がった。阿久津氏はさらに目を輝かせてあれこれ質問し、議論は多様な領域に拡大した。
モデレーターを務めるのはBORDERLESS企画メンバーでもあるTVQ九州放送の永江幸司氏だ。阿久津氏とともにLCBプロジェクトを進めてきた永江氏には、強い問題意識と危機感がありこのセッションを企画した。
「私自身が福岡の局なので、ローカル局の今後のヒントになる議論や情報提供ができればという思いが根底にあり企画しました。一昨年、去年とローカル局の課題をテーマにしたセッションをやらせていただきましたが、今回はローカル局コンテンツが今後どういう形で再価値化できるか、どう流通させていくかをテーマにしたくてお二人をお招きしました。」

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永江氏は、このセッションをローカル局を軸にしたネットワーキングの場としても企画した。
「After Hours」として会場が終了する17:30を超えてセッションを延長。聴講者に気軽に質問してもらえる雰囲気作りを狙う。さらに途中からは飲食も用意され、登壇者と聴講者の区別なく意見交換の場にしてもらう予定だ。Inter BEEは年に一度、様々な業界の皆さんが幕張に集う機会。ぜひこのセッションを通じて新たな出会いと交流を深めてもらえればと思う。多くの皆さんに参加していただきたい。下のリンクからどうぞ聴講予約を!

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