ローカル局で動き出したIP事例とその狙いを聞く
各地のローカル局でIP技術の導入が進む。そのポイントはSDIからIPの移行だけでなく、新たなメリットとサービスへの展望を予感させる。その先進から放送システムのIP化を知る機会にしたい。
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企業間の垣根を超えた「連携」で「コンテンツ制作のDX」の可能性を提案
各地のローカル局でIP技術の導入が進む。そのポイントはSDIからIPの移行だけでなく、新たなメリットとサービスへの展望を予感させる。その先進から放送システムのIP化を知る機会にしたい。
中濱 央友 氏
株式会社静岡第一テレビ
技術局技術部システム室マネージャー
2024年4月、全国に先駆けた映像と音声のコアシステムのST 2110規格準拠のフルIP化で注目を集める。映像側のL3スイッチと音声側のL2スイッチを光ファイバー2本でつなぐシンプルな構成で、制御面はそれぞれ独立させる。メインスイッチャー「AV-HS8300」、EMGスイッチャー兼マルチビューワ「KAIROS AT-KC100T」、第二サブのスイッチャー兼マルチビューワ「KAIROS AT-KC1000T」を導入。この第二サブを手に入れたことが大きいという。その活用で何を展望するのか。
アーカイブはこちらへ目黒 洋一 氏
株式会社宮城テレビ放送
新社屋建設推進室 兼 総務局技術推進部次長
制作サブはソニーが、報道サブはパナソニックが担当した。IPシステムにより、制作サブは局内の映像分配機能を統合し、従前のUサブに加えて2つ目の「Sサブ」の追加が低予算で可能に。2つのサブで中継映像のシェアがスムーズにでき、特番では地上波と配信の同時制作も実施した。報道サブでは、制作サブとたった4本の光ケーブルで好きなだけ映像のやりとりが可能。2社間の相互接続はどう進めたのか。IPはできる世界が広いために調整という作業が必要。その経験を聞く。
アーカイブはこちらへ芳田 浩一 氏
テレビ大阪株式会社 技術局長
山口 恭平 氏
テレビ大阪株式会社 技術局技術副部長
開局以来初の社屋移転を機に、TXN系列局全体のマスターIP化プロジェクトに合わせ、メーカーを統一した仕様の共通化で設備導入コストの低減化を図った。汎用サーバーベースの映像音声処理装置IntegratedPlayOut(IPO)や汎用IPルーターなどで構成。従来のSDI信号処理や同軸ケーブルからメディア伝送規格「SMPTE ST 2110」、制御・管理規格「AMWA NMOS IS-04,05」、時刻同期規格「SMPTE ST 2059(PTP)」に準拠したことと、全局のIP化によりシステムの拡張性とともに安定的な放送システムの構築・運用を可能にした。初のIPマスター実現のポイントを聞く。
アーカイブはこちらへ新井 一之 氏
日本放送協会 技術局 システムソリューションセンター/ARIB スタジオ
設備開発部会 機器間I/F作業班 IP PAVILIONアドバイザ
昨年、新井氏は広島局の制作サブを例にIPシステムの基本を解説してもらった。それに続く拠点局は、それぞれの特徴を持たせている。それを実現するIPスタジオシステム設計コンセプトを紹介する。リソース共有による効率化を狙い、放送機器の専用ハードウェアからアプリケーション化、NMOS仕様を用いたリソース共有などに取り組んでいる。今後の展望を含めて皆さんに役立つようにお伝えする。
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