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Special 2025.01.07 UP

【Hollywood Report】2025年のVESアワードで、真田 広之氏と山崎 貴氏に特別賞

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画像左:真田広之氏 (VES提供) 画像右:山崎 貴氏 (第22回VESアワード受賞式にて、筆者撮影)

米VESはこの程、2025年2月11日にビバリーヒルトンホテルで開催される第23回VESアワード受賞式において、映画俳優兼プロデューサーの真田広之氏と、映画監督の山崎 貴氏に、それぞれ特別賞を授与することを発表した。

VESはVisual Effects Societyの略で、ハリウッドでVFX(ビジュアル・エフェクト)業界に従事する人を対象とした協会である。VESはアルファベット3文字を「ヴィ・イー・エス」と呼ぶのが正式な呼び名である。

設立は1997年で、会員はハリウッドを中心とする映画、テレビ、アニメーション、ゲーム等のVFX業界に従事する世界中のプロフェッショナル達で構成されている。VESは、米監督組合、脚本家組合、俳優組合等と並ぶ、ハリウッドの映画ギルドの1つである。ただ、VESは労働組合ではなく、「業界の啓蒙を目的とした協会」という位置づけを保っている。

VESには、日本を含む50カ国に約5,000人近くの会員数を誇り、文字通り「世界最大規模のVFX業界のギルド」である。このようにVESは、「VFX業界の、プロの、プロによる、プロのための協会」と言える。

VESは毎年2月に、25種類に及ぶ各専門分野のカテゴリーにおいて、会員投票によって選出された作品を表彰する「VESアワード」を開催している。VESアワードは「VFX業界のアカデミー賞」とも謳われる存在であり、業界内では大変権威ある映画賞の1つである。

また、このVESアワードでは、VFX業界において貢献した人物に、毎年特別賞が贈られる。この特別賞には生涯功労賞(Lifetime Achievement Award)を始めとする複数の賞が設けられているが、今回は、

〇エミー賞を2度受賞し、1月5日のゴールデングローブ賞で主演男優賞を受賞した、俳優兼プロデューサーの真田広之氏に、VESクリエイティブ・エクセレンス賞

〇アカデミー賞受賞監督兼VFXスーパーバイザーの山崎 貴氏に、VESビジョナリー賞

がそれぞれ贈られる。

VESアワード史上、日本人が特別賞に選ばれるのは、良い意味で異例中の異例であり、しかも同じ年度に日本人2名が同時に特別賞の受賞を果たすのは、まさに快挙と言わざるを得ない。




今回、真田広之氏に贈られるVES クリエイティブ・エクセレンス賞は、「VFX業界と映画エンターテインメントの芸術と科学に重要かつ永続的な貢献を果たした個人を表彰する」賞。

VESクリエイティブ・エクセレンス賞の過去の受賞者には、映画監督のギレルモ・デル・トロ、クリエイター、エグゼクティブ・プロデューサー、脚本家、監督のデイヴィッド・ベニオフとD.B.ワイス、VFXスーパーバイザーのシーナ・ダガル、VFXスーパーバイザー兼撮影監督のロバート・レガート(ASC)、伝説の俳優ウィリアム・シャトナーなどがいる。

真田広之氏は、VFXを駆使したドラマ シリーズ「将軍」でプロデューサー兼主役として高い評価を受け、プライムタイム・エミー賞とゴールデングローブ賞を受賞した初の日本人俳優として歴史的な偉業を達成した。

また、これまで50年以上に渡り日本と香港のアクション映画およびドラマ映画、そして数々のハリウッド映画で優れた役を演じ、日本の文化大使として多大な影響を与えてきた功績を称え、VES 理事会が授与を決定したという。




また、山崎 貴氏に贈られるVES ビジョナリー賞は、「VFXの芸術と科学を独自に、そして一貫して活用し、芸術性、発明性、画期的な仕事を通じて想像力を育み、ビジョナリーな(先見の明を持つ)個人を表彰する」賞。VES理事会は、山崎氏の卓越した芸術性、幅広いストーリーテリング、そしてVFXを駆使して独自のビジョンを実現する卓越した能力を称え、VES 理事会が授与を決定したという。

VESビジョナリー賞の過去の受賞者には、映画監督のクリストファー・ノーラン、アン・リー、アルフォンソ・キュアロン、J.J.エイブラムスの各氏、そしてインダストリアル・デザイン&コンセプト・アートの巨匠シド・ミードや、ビクトリア・アロンソ、ジョナサン・ノーラン、ローランド・エメリッヒ監督など錚々たる顔ぶれが揃う。

「山崎 貴氏は日本映画界で名高い才能の持ち主で、アカデミー賞最優秀視覚効果賞を受賞した映画監督としてはスタンリー・キューブリックに次いで2人目となり、伝説のゴジラ・シリーズに新たな活力を与えるという偉業を成し遂げました」とVES会長のキム・デイビッドソンは語る。「山崎氏は、VFXを駆使して観客を魅了し、忘れられない映画体験を生み出す素晴らしいストーリーを伝える先駆者です。映画エンターテインメントの世界に消えることのない足跡を残した創造力豊かな人物として、名誉あるVESビジョナリー賞を授与できることを光栄に思います。」




第23回VESアワード受賞式は、2025年2月11日にビバリーヒルトンホテルにて開催予定で、筆者も本欄Inter BEEニュースセンターで現地からの特別レポートをお届けする予定である。

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