Inter BEE 2024 幕張メッセ:11月13日(水)~15日(金)

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Special 2021.02.05 UP

最新動向も織り込み11月の議論を深める、3つの追加セッション

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初のオンライン開催となったInterBEE。2020年11月18日にスタートし、2021年2月末まで継続開催している。多彩な企業の展示と広範囲にわたる様々なセッションが展開された中、ぜひ議論の延長戦をと追加セッションを3つ企画した。いずれも充実していた11月のセッションを、さらに深く掘り下げたり、ここ数ヶ月で見えてきた最新動向も織り込んでの議論をお願いした。より一層面白くまた示唆に富んだ内容になったので紹介したい。今後のメディア・エンターテイメント業界を考える上で欠かせない視点が得られるので、ぜひ視聴してもらえればと思う。

11月の議論を深く掘り下げた「異業種に学ぶビジネスモデル革命・延長戦」

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11月に行われた「デジタルへ舵を切れ!異業種に学ぶビジネスモデル革命」の延長戦として企画されたセッション。前回参加したメディアコラボ・古田大輔氏、TVer蜷川新治郎氏が引き続き登壇。講談社の長崎亘宏氏が出席できず、企画したメディアコンサルタント境治氏がモデレーター役を務めた。
前回は古田氏にニューヨークタイムズの事例を元に新聞メディアのビジネスモデル変革を解説してもらった。今回はその中でも特に他メディアにも有効な考え方、捉え方をピックアップして古田氏にさらに解説してもらい、蜷川氏に放送業界の視点で意見を言ってもらっている。
特に後半で話してもらった「プロダクトマネージャー」の概念は今後、放送事業者がネットでの展開を進めていく際に知っておくべきものだと思う。具体的で実際に業務に役立つ話が満載だった。

初めての試みを、参加者視点・視聴者視点からレビュー「テレビマンと考えるXRの価値」セッション

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11月に行われた「XRピッチ・チャレンジ」と題して行われた2つのセッション。XRスタートアップ”Synamon”の技術を活用したバーチャルステージで登壇者もアバターの姿でプレゼンし議論する、これまで見たことのないバーチャルなセッションだった。初めての試みとして新鮮な印象を見る人に与えた。
今回は、そのPART2に出演した日本テレビの久野崇文氏とテレビ朝日及びTELASAに兼務出向している増澤晃氏が再び出演。そこに前回はセッションを見る側だった博報堂DYメディアパートナーズ・森永真弓氏が参加。モデレーターは全体を企画したHEART CATCH西村真里子氏が再び務めた。
史上初の試みとなった前回のセッションについて出演した側、見ていた側双方の感想からセッションは始まった。森永氏は率直に「画面のVR空間で楽しんでいる中に参加できず寂しさを感じた」と述べるなど、臆することなくセッションの課題をぶつけあった。西村氏は「今年のIGNITIONは完成品を出しません」と事前にアナウンスしていたのだが、未完成のどこをどうすればいいか前向きな議論が展開された。その意味では、このセッションまで含めてが今回のIGNITIONだったと言えるだろう。
課題を元に新たなエンターテインメントのあり方を議論する後半につながったことは、「新しい生活様式」に沿った映像技術を考える大きなヒントとなっている。特にメディア界の若い世代には注目してもらいたいセッションだ。

提言:競争相手を変えよう「激論!テレビは一周回ったか」

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最後は11月に「同時配信とその先の課題~コロナ禍で潮目が見えてきた23時台をだれが押さえるのか~」を担当した電通メディアイノベーションラボの奥律哉氏に再び登場してもらい、INTER BEE CONNECTEDのアドバイザリーボードのリーダー・塚本幹夫氏も加わってメディアコンサルタント境治氏が進行役を務めるセッション。11月の奥氏のセッションからいくつかのポイントを振り返りながら、奥氏がかねて唱えてきた「一周回ってテレビ論」を検証する内容だ。テレビ放送を家族みんなで見る視聴からネットでパーソナルな動画視聴に移行し、よりよい画質の映像を大画面で見るべく”一周回ってテレビ”に戻る、という論だが放送に戻るのではなくテレビでネット動画を見るようになる点が重要だ。そして2020年はコロナ禍によってごく普通の生活者もテレビ受像器で当たり前のようにYouTubeやNetflixを見るようになった。まさに一周回ってテレビ現象が起こったことを確認し、それをどう受け止め放送事業者はどうするべきかをディスカッションした。「競争相手を変える」という提言について、奥氏が琵琶湖と汽水湖の例えで解説した部分は特に多くの人に見てほしい。ある意味、11月に開催されたInterBEEを2021年に入ってレビューするにふさわしい議論となっている。

以上、3つの追加セッションへのリンクを下に置いておくので、ぜひ視聴していただきたい。それぞれ、元となる11月のセッションからかいつまんでうまく見るといいだろう。ステイホーム時間を有効に使う意味でも、どうぞ。

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