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映像制作/放送関連機材 2019.08.05 UP

【NEWS】九州放送機器展2019が開催 4K/8K対応製品に関心集まる

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QBEの会場 福岡国際センター

 一般社団法人日本ポストプロダクション協会が主催する、九州地区最大規模となる、映像音響関連の展示会、九州放送機器展2019(QBE)が、今年も7月31日、8月1日の2日間、恒例の福岡国際センターで開催された。
 4月のNAB等で発表された今年の新製品が、映像、音響、そして照明、通信など幅広い分野で、最新情報を実機としてコンパクトな規模で一同に見られる展示会として、ユーザーにも好評な九州放送機器展。しかしここ数年は毎年この時期に限って、開催日当日前後に九州地区がゲリラ豪雨などの大規模な自然災害に見舞われ、メインターゲットである放送関係者を中心に、来場者が大きく減少していた。昨年は九州北部の豪雨被害により道路や鉄道網までも寸断されるなど、来場自体の足も塞がれてしまうなど、不運続きであった本展示会だが、今年はそのために会期をこの時期に大きく変更。その読みは大きく当たり、両日とも晴天に恵まれて31日が1,239名、1日には1,437名、2日間の合計2,676名と、2015年以前の最盛期の数字に近い来場者数を取り戻した。
 来場者アンケートによる今年の展示内容の関心事としては、やはり4K8K対応製品ということで、4K8K本格放送開始からの実対応機材が現場で求められている。特に、4K8Kの実践的なソリューションやクラウド型のシステムなど関心が高かったようだ。

主催セミナーではVRやHDR関連が中心に 人気の照明ワークショップ

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人気の照明ワークショップ

 今年の主催者セミナーでは、例年行われていた映画監督など大物ゲストを呼ぶようなキーノートセッションはなく、VRやHDR関連などの技術解説的なプログラムが中心の構成となった。
 また学生参加が多いのが特徴でもある九州放送機器展では、地元の映像・音響系、エンターテインメント系だけでなく観光など、業界産業周辺の専門・専修学校からの出展・展示も多い。そのため学生たちも毎年多く来場することでも知られているが、今年は会期が夏休み期間中と重なったこともあり、学生の来場者数としては減少したようだ。
 しかし照明協会がサポートする基礎の照明ワークショップ「明日から使えるライティング実践講座」~カメラマンのお悩み解決!~」などのセミナーは、学生やプロシューマ層を中心に相変わらず人気が高く、毎回満席立ち見の状態になるなど、後任育成の有意義な交流が生まれる理想的な展示会のカタチが戻ってきた。

パナソニックは8K映像の応用システムを参考展示 ソニーはマルチカメラ・ライブ配信ソリューションを参考展示

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パナソニックブースにおけるワンマンオペレートのデモ

 パナソニックでは最小最軽量で人気の4Kハンドヘルドカメラ、AG-CX350の展示を中心に、4K、8Kのソリューションを展開。注目は今年のNABでも参考展示されていた、8Kマルチパーパスカメラ(AK-SHB800GJ)から、HD映像を最大4つ切り出す 8K ROI(Region of Interest)カメラシステムに加えて、新たに複数台のリモートカメラを追加して、ゲーム機のジョグシャトル等を使ったワンマンオペレートで、8Kの中の被写体に合わせて、各リモートカメラをコントロールする8K映像の応用システムなどを参考展示していた。

 ソニーはこちらもNAB発表のHDC-5500などのスタジオカメラを中心に、その他ネット配信用のクラウド型のマルチカメラ・ライブ配信ソリューションなどを参考展示。クラウド上でマルチカム収録し、クラウド上のスイッチャーで全てコントロールできるライブ配信システムで、すでに欧州では実用商用しているとのこと。

照明機器など充実した実機のデモ

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東芝ライテック LB-5Ⅱ

 また、照明など実機を見ないとわからないアナログ機材についても展示が豊富で、例えばかつてENG撮影の際には必需品であった、東芝ライテック社製のバッテリーライト(フォーカシングライト)LB-5Ⅱを、長寿命のLED照明に改造し、長時間点灯・色温度変更に対応させる熊本の放送技研などが出展。新商品の100W対応や通販番組などに多用される商品撮影用のピンスポットライトもLED加工に対応するなど、往年の名機をリサイクル・リボーンするといった温故知新な技術を展示していた。

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