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2024.02.19 UP
【Inter BEE CURATION】リネカーのお騒がせ発言 痛し痒しのBBC、どうする?
※INTER BEE CURATIONは様々なメディアとの提携により、Inter BEEボードメンバーが注目すべき記事をセレクトして転載するものです。本記事は、放送批評懇談会発行の月刊誌「GALAC」2024年3月号からの転載です。
在英ジャーナリスト
小林恭子
元英サッカー選手ゲイリー・リネカーをご存じだろうか。筆者はスポーツに疎いため、Jリーグ開幕時の1990年代、名古屋グランパスで活躍していたことをうっすらと覚えている程度だ。リネカーは86年にイングランド代表としてFIFAワールドカップ・メキシコ大会に出場し、94年に現役を引退するまで多くの得点を挙げた大物選手である。英国に来てみると、ポテトチップスのコマーシャルなどで著名なタレントであるばかりか、BBCでサッカーの解説番組「マッチ・オブ・ザ・デー」の司会者を務める超人気者であることを知った。
引退から30年近く経った今、リネカーは人気サッカー解説者そして左派・リベラル系の信条を持つビッグなインフルエンサーである。X(旧ツイッター)のフォロワーは約900万人にも上る。そんなリネカーのソーシャルメディア使いがBBCに困難な問題を突きつけている。